本記事はアフィリエイト広告(PR)を含みます。掲載しているサービスの情報は2026年10月28日時点で公式サイトから確認したものです。最新の内容は公式サイトをご確認ください。
亡くなった人に前妻(前の配偶者)との間の子がいるとき、その子は、現在の配偶者や子と並ぶ第1順位の相続人です(民法第887条第1項・第890条)。相続分は、現在の子と同じです(第900条第4号)。たとえば、現在の配偶者・現在の子1人・前妻の子1人なら、配偶者2分の1、子は各4分の1です。離婚した前妻本人は、相続開始の時に配偶者ではないため、相続人ではありません。遺産分割は共同相続人の協議で行うため(第907条第1項)、前妻の子にも連絡が要ります。連絡先は、戸籍をたどり、戸籍の附票で調べます。連絡を受けた側は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、承認か放棄かを決めます(第915条第1項)。放棄は、本人が家庭裁判所に申述します(第938条)。この記事は、条文と裁判所・国税庁の原文で確かめた整理で、どちらの立場の方にも同じ内容で書いています。個別の事案の結論ではありません。
なります。民法第887条第1項は、「被相続人の子は、相続人となる」と定めています。条文は、子の氏や戸籍、親権者がだれか、会っているかどうかを、条件にしていません。
前妻の子がいるときの法定相続分の例(遺産6,000万円の場合の目安)
| 相続人の組み合わせ | 法定相続分 | 遺産6,000万円のとき |
|---|---|---|
| 現在の配偶者・現在の子1人・前妻の子1人 | 配偶者2分の1、子は各4分の1 | 配偶者3,000万円、子は各1,500万円 |
| 現在の配偶者・前妻の子1人(現在の子はいない) | 配偶者2分の1、前妻の子2分の1 | 各3,000万円 |
| 現在の配偶者・前妻の子2人(現在の子はいない) | 配偶者2分の1、子は各4分の1 | 配偶者3,000万円、子は各1,500万円 |
| 配偶者は亡くなっている・現在の子2人・前妻の子1人 | 子は各3分の1 | 各2,000万円 |
子が数人いるときの各自の相続分は等しい(民法第900条第4号)。配偶者と子が相続人のときは各2分の1(同条第1号)。遺言があるときは、遺言が先に考慮されます(第902条)。相続人全員が合意すれば、法定相続分と違う分け方もできます。
前妻本人は、相続人ではありません。民法第890条は「被相続人の配偶者」を相続人と定めており、離婚が成立していれば、相続開始の時に配偶者ではないためです。
自分に近い行から見てください。
状況ごとの、先に確かめること
| あなたの状況 | 先に確かめること | 次に読むところ |
|---|---|---|
| 亡くなった親に、前妻の子がいると分かった | 亡くなった人の戸籍(出生から死亡まで)で、子の氏名・生年月日を確かめる。相続人は戸籍で確定する | 本記事「連絡先は、どう調べますか」、相続人の範囲と法定相続分 |
| 前妻の子と会ったことがなく、連絡先が分からない | 戸籍をたどって、子の戸籍の附票で住所を調べる(住民基本台帳法第20条、戸籍法第10条の2)。それでも分からないときは、弁護士などに戸籍の取得を依頼できる | 本記事「連絡先は、どう調べますか」 |
| 手紙を出したが、返事がない | 手紙が届いたか、住所が正しいかを確かめる。住所に住んでいないときは、不在者財産管理人の選任を考える | 相続人が行方不明のとき |
| 前妻の子が未成年 | 法定代理人が手続きに関わる。遺産分割の手続きは、未成年の相続人がいる場合の別の記事で確かめる | 未成年の相続人がいる場合の手続き |
| 前妻の子が「相続しない」と言っている | 口頭の約束だけでは、手続きは進まない。家庭裁判所への相続放棄の申述か、遺産分割協議書への署名押印が要る | 本記事「相続放棄してもらうとき」 |
| 自分が前妻の子で、突然、相続の連絡が来た | 3か月の期間は、自己のために相続の開始があったことを知った時から数える。放棄か承認かを決める前に、遺産の調査ができる(民法第915条第2項) | 本記事「相続放棄してもらうとき」、相続放棄すべきか |
| 前妻の子に渡したくない | 遺言や生前贈与で渡す額を減らせるが、遺留分は残る | 前妻の子に相続させない方法はあるか |
手順は次のとおりです。
戸籍や附票の請求が難しいときは、弁護士・司法書士などが、受任している事件で請求できます(戸籍法第10条の2、住民基本台帳法第20条第4項)。
最初の手紙は、亡くなった事実、相手が相続人であること、話し合いをしたいこと、連絡の方法を、事実のまま書きます。相手は、突然の連絡を受ける側です。責める言葉や、結論の押しつけは書きません(筆者の整理)。
文例
拝啓 突然のお手紙で失礼いたします。私は、○○(亡くなった方の氏名)の長男(長女)の△△と申します。
○○は、令和○年○月○日に亡くなりました。戸籍上、あなたは○○の子にあたり、相続人のお一人です。
つきましては、遺産の分け方について、相続人の皆さまでお話し合いをしたいと考えております。現時点で分かっている遺産の内容を、別紙にまとめました。
相続の承認や放棄は、相続の開始を知った時から3か月以内にする必要があるとされています(民法第915条)。ご不明な点やご希望がありましたら、同封の返信用封筒、または下記の連絡先で、お知らせください。
敬具
(住所・氏名・連絡先)
手紙に入れるもの・入れないもの(筆者の整理)
| 入れるもの | 入れないほうがよいもの |
|---|---|
| 亡くなった日、亡くなった方との関係、相手が相続人であること | 相手の過去の対応への批判、他の相続人への不満 |
| 話し合いをしたい旨と、現時点で分かる遺産の一覧(別紙) | 「放棄してほしい」など、結論を求める依頼。分け方の案は、返事が来てから出す |
| 返信用封筒と、連絡の方法 | 返事の期限を過度に急がせる言葉 |
| 3か月の期間(民法第915条)の案内 | 遺産の価値を断定する言い方(評価が分かれるため) |
返事が来ないときは、届いたかを確かめ、住所を確認します。住所に住んでいないことが分かったときは、相続人が行方不明のときの手続きになります。
遺産の分割は、共同相続人の協議で行います(民法第907条第1項)。前妻の子は共同相続人の1人です。協議は、全員で行い、結果を遺産分割協議書にまとめます。
協議の前に、遺産の一覧(相続財産の調査と財産目録)を作って、相続人全員に同じ資料を渡すと、話が進みやすくなります(筆者の整理)。
相続放棄は、本人が自分の意思でする手続きです。他の相続人が代わりにすることはできません。
相続放棄と、遺産分割で「取得しない」と決める場合の違い
| 相続放棄 | 遺産分割で「取得しない」と決める | |
|---|---|---|
| 手続き | 家庭裁判所に申述する(民法第938条)。申述先は被相続人の最後の住所地の家庭裁判所、収入印紙800円分(申述人1人につき)と連絡用の郵便切手 | 協議書に、取得しない旨を書き、署名押印する |
| 期間 | 自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内(民法第915条第1項) | 期間の定めはない(相続登記の義務の期限は別) |
| 効果 | 初めから相続人とならなかったものとみなされる(民法第939条)。裁判所は、亡くなった人の権利(財産)や義務(債務)を一切受け継がない手続きと案内している | 相続人であることは変わらない |
| その人の子 | 代襲しない。条文が代襲の原因として挙げているのは、死亡・欠格・廃除で、放棄は挙げていない(第887条第2項) | ― |
放棄の依頼を受けた側は、断ることもできます。放棄するかどうかは、遺産の内容(財産と借金)を確かめてから決められます(民法第915条第2項)。3か月で決められないときは、家庭裁判所に期間の伸長を申し立てられます(相続放棄すべきか)。
放棄の手続きを自分でするときの流れは、裁判所の案内(「相続の放棄の申述」)で確かめられます。
相続税の基礎控除は、3,000万円+600万円×法定相続人の数です(国税庁 No.4152)。前妻の子も法定相続人の数に入ります。国税庁は、相続の放棄をした人がいても、その放棄がなかったものとした場合の相続人の数で数えると案内しています。
基礎控除の例
| 相続人 | 法定相続人の数 | 基礎控除 |
|---|---|---|
| 現在の配偶者・現在の子1人・前妻の子1人 | 3人 | 3,000万円+600万円×3=4,800万円 |
| 同じ組み合わせで、前妻の子が相続放棄をした | 3人(放棄がなかったものとして数える) | 4,800万円 |
遺産が基礎控除を超えるかどうかで、申告の要否が分かれます。相続税がかかるかは、計算機で確かめられます。
前妻の子は被相続人の子(一親等の血族)なので、相続税額の2割加算の対象ではありません(国税庁 No.4157)。
状況ごとに、次の順に進めます。
どの手続きが合うかは、相手との関係、遺産の内容、連絡の状況で変わります。
前妻の子との相続は、連絡の仕方、遺産分割の進め方、放棄の判断が絡み、法律の専門家に相談する場面です。相談先の探し方は、費用が心配かどうかで分かれます。
相談の前に、次を手元に出しておくと話が早く進みます(筆者の整理)。
あります。民法第887条第1項は、被相続人の子は相続人となると定めています。相続分は、現在の子と同じです(第900条第4号)。離婚した前妻本人は、相続開始の時に配偶者ではないため、相続人ではありません(第890条)。
遺産の分割は、共同相続人の協議で行います(民法第907条第1項)。前妻の子は共同相続人の1人です。相続登記や預貯金の手続きでは、協議書に相続人全員の署名押印と印鑑証明書が一般的に求められるため、前妻の子を加えずに進めるのは難しくなります。
亡くなった人の戸籍で子を確かめ、子の戸籍の附票で住所を調べます。附票には住所と、住所を定めた年月日が記載されます(住民基本台帳法第17条)。本人・配偶者・直系尊属・直系卑属以外は、自己の権利を行使するために確認する必要があるときなどに、市町村長が相当と認めれば交付されます(第20条第3項)。
お願いはできますが、放棄するかどうかは本人が決めます。放棄は、本人が家庭裁判所に申述する手続きで(民法第938条)、期間は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内です(第915条第1項)。
変わりません。国税庁は、基礎控除の法定相続人の数は、相続の放棄をした人がいても、その放棄がなかったものとした場合の相続人の数と案内しています(No.4152)。
期間は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内です(民法第915条第1項)。承認か放棄かを決める前に、相続財産の調査ができます(第2項)。3か月で決められないときは、家庭裁判所に期間の伸長を申し立てられます。
遺産の総額がいくらで、相続税がかかるかは、先に計算機で確かめられます
相続税を無料で計算する →