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遺産分割 2026年10月24日 読了 約8分

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遺産分割調停とは?申立て先・費用(収入印紙1,200円)・必要書類と、不成立のあとの審判

遺産分割調停は、遺産の分け方について相続人の間で話し合いがつかないときに、家庭裁判所で話し合う手続です。相続人の1人または何人かが、他の相続人全員を相手方として申し立てます。申立先は相手方のうち1人の住所地の家庭裁判所(または当事者が合意で決めた家庭裁判所)で、費用は被相続人1人につき収入印紙1,200円分と連絡用の郵便切手です。調停がまとまらなければ、自動的に審判の手続が始まります。令和6年に終局した遺産分割事件15,379件のうち、調停が成立したのは6,776件(44.1%)、調停に代わる審判が4,817件(31.3%)でした。

1. 遺産分割調停は、誰が、どこに、いくらで申し立てますか

裁判所の公式ページの内容を整理します。

遺産分割調停の申立て(裁判所の公式ページ)

項目内容
申立人共同相続人、包括受遺者、相続分譲受人
相手方他の相続人全員(相続人のうち1人もしくは何人かが、他の相続人全員を相手方として申し立てる)
申立先相手方のうち1人の住所地の家庭裁判所、または当事者が合意で定める家庭裁判所
費用被相続人1人につき収入印紙1200円分。連絡用の郵便切手(額は裁判所ごとに異なる)
申立書類申立書1通と、相手方の人数分の写し。事情説明書(遺産分割)、進行に関する照会回答書(遺産分割)
添付書類(共通)被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本、相続人全員の戸籍謄本と住民票または戸籍附票、遺産に関する証明書(不動産登記事項証明書、固定資産評価証明書、預貯金通帳の写しまたは残高証明書、有価証券写しなど)

戸籍等に代えて、法定相続情報一覧図の写しを提出できる場合があります(申立先の家庭裁判所に確認)。申立前に入手できない戸籍等は、申立後に追加で提出しても差し支えないと書かれています。

2. 調停では、何が行われますか

裁判所の公式ページによると、調停手続では、当事者双方から事情を聴き、必要に応じて資料の提出を求め、遺産について鑑定を行うなどして事情を把握します。そのうえで、各当事者がどのような分割方法を希望しているかを聴き、解決案を示したり、解決のために必要な助言をしたりして、合意を目指して話し合いが進められます。

調停は、相続人が顔を合わせて言い争う場ではなく、調停委員を介して、それぞれの意向を伝える形で進みます。相手方の人数が多いほど、当事者は増えます。令和6年の統計では、終局した事件のうち、当事者が2人の事件は30.0%、3人以上は70.0%、4人以上は42.3%でした。

3. 調停がまとまらなかったら、どうなりますか

裁判所の公式ページには、話し合いがまとまらず調停が不成立になった場合は、自動的に審判手続が開始され、裁判官が、遺産に属する物または権利の種類及び性質その他一切の事情を考慮して、審判をすることになると書かれています。民法第906条も、遺産の分割は、遺産に属する物または権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮してすると定めています。

遺産分割事件の終局区分(令和6年・全家庭裁判所。司法統計年報)

終局の区分件数割合
調停成立6,776件44.1%
調停に代わる審判4,817件31.3%
取下げ2,289件14.9%
認容(審判)1,198件7.8%
調停をしない・却下・分割禁止・当然終了299件1.9%
合計15,379件100%

割合は、15,379件に占める件数から計算しました。「調停に代わる審判」は、調停が成立しない場合に、家庭裁判所が事情を考慮して審判をするものです。

4. 調停から終局まで、どのくらいの期間がかかりますか

司法統計年報(令和6年)の審理期間別の件数は次のとおりです。

遺産分割事件の審理期間(令和6年・終局15,379件)

審理期間件数割合
3月以内1,799件11.7%
3月超6月以内3,562件23.2%
6月超1年以内5,016件32.6%
1年超2年以内3,575件23.2%
2年超3年以内958件6.2%
3年を超える469件3.0%

「1月以内」261件と「1月超3月以内」1,538件を、3月以内の1,799件にまとめました。1年以内は10,377件(67.5%)、1年を超えたのは5,002件(32.5%)です。

期間は、遺産の範囲に争いがあるか、特別受益や寄与分を主張するか、当事者が何人かで変わります。数字は終局した事件の分布で、これから申し立てる事件の見込みではありません。

5. 自分で申し立てるか、弁護士に頼むかは、どう決めますか

申立ては本人でもできます。ただし、調停には、遺産の範囲や評価、特別受益、寄与分といった論点を整理して主張する場面があります。令和6年に終局した事件のうち、代理人の弁護士が付いたのは80.2%でした。費用の目安は相続の弁護士費用の相場に整理しています。

相談先は、相続の弁護士に無料で相談するにはで比べています。

よくある質問

遺産分割調停は、相続人の1人だけでも申し立てられますか?

申し立てられます。裁判所の公式ページには、相続人のうち1人もしくは何人かが、他の相続人全員を相手方として申し立てると書かれています。

調停に、相続人全員が出席しなければなりませんか?

裁判所のページには、全員の出席に関する記載はありません。出席の扱いは、申し立てた家庭裁判所に確かめてください。

調停が不成立になったら、もう一度調停を申し立てますか?

裁判所の公式ページには、調停が不成立になった場合は自動的に審判手続が開始されると書かれています。改めて調停を申し立てる必要はありません。

遺産の一部だけ、先に分けることはできますか?

民法第907条第1項は、共同相続人は遺言で禁じた場合などを除き、いつでも、協議で遺産の全部または一部の分割をすることができると定めています。ただし、第2項ただし書により、一部を分割することで他の共同相続人の利益を害するおそれがあるときは、家庭裁判所への請求はできません。

参考・出典

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