本記事はアフィリエイト広告(PR)を含みます。掲載しているサービスの情報は2026年10月27日時点で公式サイトから確認したものです。最新の内容は公式サイトをご確認ください。
土地がある相続税申告を自分でするときは、①路線価図か評価倍率表で評価方式を決める、②「土地及び土地の上に存する権利の評価明細書」で評価額を出す、③小規模宅地等の特例を使えるか要件を確かめる、④使うなら遺産分割協議書の写しなどを添付する、の順に進めます。路線価が定められた地域は路線価に補正率と面積を掛け、定められていない地域は固定資産税評価額に倍率を掛けます(国税庁 No.4602)。特例は、取得する人が配偶者なら取得者の要件がなく、同居の親族なら申告期限まで住み続けて土地を持ち続けることが要件です。この記事では、自分の土地がどの方式で、特例のどの区分に当たるかを、国税庁の原文の表で探せるようにしました。
土地は、原則として宅地、田、畑、山林などの地目ごとに評価します。宅地の評価方法には、路線価方式と倍率方式があります(国税庁 No.4602)。財産の価額は、原則として相続開始の時の時価で評価します。
宅地の2つの評価方式
| 方式 | 当てはまる地域 | 計算 | 調べる先 |
|---|---|---|---|
| 路線価方式 | 路線価が定められている地域 | 路線価(道路に面する標準的な宅地の1㎡当たりの価額。路線価図には千円単位で表示)を、奥行価格補正率などの各種補正率で補正し、土地の面積を乗じる | 国税庁「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」の路線価図 |
| 倍率方式 | 路線価が定められていない地域 | 土地の固定資産税評価額に、評価倍率表の一定の倍率を乗じる | 固定資産税評価額は都税事務所・市(区)役所・町村役場、倍率は評価倍率表 |
進め方は次の順です。
仕組みの図解や計算例は不動産の相続税評価額の計算方法に、分譲マンションの区分所有補正率はマンションの相続税評価の記事にあります。
相続開始の直前に、亡くなった人またはその人と生計を一にしていた親族が事業や居住に使っていた宅地等は、一定の面積までの部分について、評価額から一定の割合を減額できます(国税庁 No.4124)。区分ごとの限度面積と割合は次のとおりです。
小規模宅地等の特例の区分
| 宅地等の利用区分 | 限度面積 | 減額される割合 |
|---|---|---|
| 貸付事業以外の事業用の宅地等(特定事業用宅地等) | 400㎡ | 80% |
| 一定の法人の事業用(貸付事業を除く)の宅地等(特定同族会社事業用宅地等) | 400㎡ | 80% |
| 被相続人等の居住用の宅地等(特定居住用宅地等) | 330㎡ | 80% |
| 貸付事業用の宅地等(貸付事業用宅地等) | 200㎡ | 50% |
特定事業用等と特定居住用だけを選ぶ場合は合計730㎡まで。貸付事業用宅地等を選ぶ場合は、他の区分の面積を換算する計算式で、全体が200㎡以内になるよう調整します(国税庁 No.4124)。
自宅の土地(特定居住用宅地等)は、取得する人によって要件が違います。
特定居住用宅地等の取得者ごとの要件(被相続人の居住用の宅地等の場合)
| 取得する人 | 要件 |
|---|---|
| 被相続人の配偶者 | 取得者ごとの要件はありません |
| 被相続人の居住の用に供されていた一棟の建物に居住していた親族 | 相続開始の直前から申告期限まで引き続きその建物に居住し、かつ、その宅地等を相続開始時から申告期限まで有していること |
| 上記以外の親族 | 次の(1)〜(6)をすべて満たすこと。(1)日本国籍を有しない非居住者等でないこと (2)被相続人に配偶者がいないこと (3)相続開始直前に被相続人の居住用家屋に居住していた相続人がいないこと (4)相続開始前3年以内に、自己・配偶者・三親等内の親族または特別の関係がある一定の法人が所有する家屋に居住したことがないこと (5)相続開始時に居住している家屋を相続開始前のいずれの時にも所有していたことがないこと (6)その宅地等を相続開始時から申告期限まで有していること |
| 被相続人と生計を一にしていた親族(その親族の居住用の宅地等の場合) | 相続開始前から申告期限まで引き続きその家屋に居住し、かつ、その宅地等を申告期限まで有していること(配偶者は取得者ごとの要件なし) |
特例を受けるには、相続税の申告書に特例を受けようとする旨を記載し、小規模宅地等に係る計算の明細書や遺産分割協議書の写しなど一定の書類を添付します。特例の対象となり得る宅地等を取得した相続人が2人以上いる場合は、選択について全員が同意し、原則として申告期限までに分割されている必要があります(国税庁 No.4124)。区分ごとの詳しい要件は小規模宅地等の特例の記事で確かめられます。
国税庁の冊子「相続税の申告のしかた」が示す主な添付書類を、土地と特例に関わる分だけ並べます。
主な添付書類(令和8年分用)
| 書類 | 必要になる場面 |
|---|---|
| 被相続人の全ての相続人を明らかにする戸籍の謄本(相続開始の日から10日を経過した日以後に作成されたもの)、または図形式の法定相続情報一覧図の写し(子の続柄が実子か養子か分かるもの) | 一般の場合。養子がいる場合は、養子の戸籍の謄本または抄本も必要 |
| 遺言書の写し、または遺産分割協議書の写し | 一般の場合は提出をお願いしている書類。配偶者の税額軽減・小規模宅地等の特例では必要 |
| 相続人全員の印鑑証明書(遺産分割協議書に押印したもの) | 配偶者の税額軽減・小規模宅地等の特例を受ける場合 |
| 申告期限後3年以内の分割見込書 | 申告期限内に分割ができない場合 |
| 特例の適用を受ける宅地等を自己の居住の用に供していることを明らかにする書類(マイナンバーを有する場合は不要) | 被相続人と同じ一棟の建物に居住していた親族、または生計を一にしていた親族が特定居住用宅地等の特例を受ける場合 |
| 被相続人の戸籍の附票の写し、介護保険の被保険者証の写しなど、施設の名称・所在地が分かる契約書の写し | 養護老人ホームへの入所など、一定の事由で相続開始の直前に居住していなかった宅地等の特例を受ける場合 |
| 土地及び土地の上に存する権利の評価明細書などの評価(計算)明細書 | 評価した財産の明細として申告書に添付 |
添付書類は機械で読み取るため、のりづけをせず、複数枚のときはクリップなどで留めて出します。このほか、申告書にマイナンバーを記載するため、本人確認書類の写し(e-Taxで申告するときは不要)の添付が必要です。
戸籍の集め方は相続手続きの必要書類一覧に、法定相続情報一覧図は法定相続情報一覧図とはにあります。
国税庁の案内から、土地の申告で確認が増える場面を並べます。
どの場面でも、国税庁の電話相談センターや税務署の面接相談で確かめられます。税理士に聞く方法は相続の税理士に無料相談する方法にまとめました。
評価額が出たら、課税価格の合計が基礎控除額を超えるかを確かめます。基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です(基礎控除の記事)。超える場合は、申告書の表を作る順番と必要書類に進みます。
申告書をパソコンで提出する場合は、e-Taxで申告する手順で、土地の評価明細書がXML形式で送れることを確かめられます。税額の概算は相続税かんたん計算機で出せます。
自分で申告できるかの分かれ目を整理した相続税申告を自分でできる?も参考になります。
国税庁の案内では、都税事務所や、市(区)役所または町村役場で確認します(国税庁 No.4602)。固定資産税の課税明細書にも載っています。
国税庁の「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」で閲覧できます。年分ごとに掲載されていて、サイト内に閲覧の仕方の説明があります。
取得する人によって要件が違います。配偶者には取得者ごとの要件がなく、同居していた親族などは申告期限まで居住し、土地を持ち続けることなどが必要です(国税庁 No.4124)。
申告期限までに分割されていないと、その申告では特例を適用できません。分割見込書を出しておき、申告期限から3年以内に分割したときは、修正申告または更正の請求で特例を適用できます(国税庁 No.4208)。
敷地全体の価額に敷地権の割合を乗じて、敷地利用権の価額を計算します。令和6年1月1日以後に取得した居住用の区分所有財産は、区分所有補正率を乗じて評価する場合があります(国税庁 No.4602)。
相続税がかかるかどうかは、先に計算機で確かめられます
相続税を無料で計算する →