相続税の申告期限は「死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内」です
申告・手続き 2026年10月27日 読了 約10分

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相続税の税理士報酬の相場|遺産額別の公表料金表2社と、誰が払うか

相続税の申告を税理士に頼む報酬は、事務所が料金表で決める金額で、この記事で確かめた範囲に全国一律の基準は見当たりませんでした。2つの税理士法人が公表する料金表(税込)では、遺産総額9,000万円の基本報酬が60.5万円(税理士法人トゥモローズ)と88万円(円満相続税理士法人)です。ただし、土地の数や相続人の数で加算される事務所と、基本報酬に含める事務所があり、表の数字だけでは比べられません。この記事では、2社の表を並べ、あなたの遺産と相続人の数に当てはめた金額、誰が払うか、控除になるか、自分で申告できるかを順に確かめます。

1. 遺産総額ごとの報酬は、公表されている料金表でいくらですか

相続税申告の料金表を公開している税理士法人のうち、遺産総額ごとの金額を全区分で載せている2社を並べます。金額はどちらも税込です。

遺産総額ごとの基本報酬(税込)

遺産総額税理士法人トゥモローズ円満相続税理士法人
3,500万円16.5万円(〜4,000万円の区分)74.8万円(7,000万円までの区分)
6,000万円44万円(5,000万〜7,000万円の区分)74.8万円(7,000万円までの区分)
9,000万円60.5万円(7,000万〜1億円の区分)88万円(1億円までの区分)
1億2,000万円77万円(1億〜1億5,000万円の区分)116.6万円(1億5,000万円までの区分)
1億8,000万円93.5万円(1億5,000万〜2億円の区分)145.2万円(2億円までの区分)
2億8,000万円143万円(2億5,000万〜3億円の区分)198万円(3億円までの区分)
3億5,000万円176万円(3億〜4億円の区分)3億円以上は別途見積もり

出典:各社の料金表(2026年10月27日確認)。遺産総額は2社とも、債務・葬式費用の控除前、生命保険金などの非課税枠や小規模宅地等の特例を適用する前の金額で当てはめます。上の遺産総額は、各社の区分に当たる例として本サイトが選んだ金額です。

同じ遺産総額でも、2社の基本報酬には1.4〜4.5倍の差があります。遺産総額が小さいほど差が開くのは、円満相続税理士法人の最初の区分が「7,000万円まで」で、トゥモローズのように4,000万円以下の区分を設けていないためです。

トゥモローズの料金表のページには、「相続税申告の税理士報酬の相場は、一般的に遺産総額の0.5%〜1%程度になるといわれています」と書かれています。9,000万円の例では、2社の基本報酬は遺産総額の約0.7%と約1.0%です。ただし、この割合の根拠は同ページに示されていません。1事務所の見方として読んでください。

報酬以外に、トゥモローズは見積もりに含まれないものとして、相続登記の司法書士報酬や登録免許税、預貯金や証券の名義変更などの遺産整理、現地調査の交通費などの実費を挙げています。相続登記や名義変更の費用は相続手続きの代行費用の相場にまとめています。

2. 自分の場合は、土地と相続人の数でいくらになりますか

2社の料金表のとおりに、土地の数と相続人の数を入れて計算すると、次のようになります。トゥモローズは基本報酬に土地・相続人の加算を足し、円満相続税理士法人は土地5か所までと相続人の数を基本報酬に含めています。

あなたの状況に近い行(本サイトが料金表から計算した例・税込)

状況税理士法人トゥモローズ円満相続税理士法人
遺産3,500万円・相続人2人・土地1か所基本16.5万円+土地5.5万円+相続人1.65万円=23.65万円74.8万円
遺産9,000万円・相続人3人・土地2か所基本60.5万円+土地11万円+相続人12.1万円=83.6万円88万円
遺産1億8,000万円・相続人4人・土地5か所基本93.5万円+土地27.5万円+相続人28.05万円=149.05万円145.2万円

非上場株式がなく、特殊な事情がなく、申告期限まで3か月以上ある場合の計算です。トゥモローズの相続人の加算は「基本報酬×10%×(相続人の数−1)」、土地は「1箇所あたり5万円」(税込5.5万円)の表示から計算しました。実際の見積もりとは一致しないことがあります。

遺産が小さいうちは、基本報酬の区分を細かく刻むトゥモローズのほうが低くなります。土地が多く相続人が多くなると、加算が積み上がるトゥモローズと、含める範囲が広い円満相続税理士法人の差が縮み、1億8,000万円の例では順位が入れ替わります。「安い事務所」は、あなたの土地の数と相続人の数で変わります。

遺産総額は、相続税かんたん計算機や基礎控除の記事で先に概算できます。報酬の区分に当てはめる遺産総額は、控除前の額です。

3. 報酬が高くなる・安くなるのは、どんなときですか

2社の料金表で、金額を動かす項目を横に並べます。

金額が動く項目(各社の料金表の原文から)

項目税理士法人トゥモローズ円満相続税理士法人
土地の数1箇所あたり5万円(税込5.5万円)を加算5か所(利用区分)までは基本報酬に含む。超える場合は別途見積もり
相続人の数基本報酬×10%×(相続人の数−1)を加算相続人の数による加算はない
非上場株式1社あたり10万円〜(税込11万円〜)を加算内容により別途見積もり
申告期限まで3か月未満報酬総額の20%〜を加算3か月を切っている場合、特急料金の加算をお願いすることがある
税務調査の立会い基本報酬に含む(追加報酬は発生しないと表示)日当55,000円(税込)。修正申告が必要な場合は別途修正申告手数料(16.5万円〜)
基本報酬に含む作業見積もりに含まれないもの:相続登記の司法書士報酬・登録免許税、名義変更などの遺産整理、交通費などの実費遺産分割協議書の作成、書面添付制度、各種専門家の紹介、2次相続対策のシミュレーション等を含む

表のとおり、金額を上げる項目は「土地が多い」「非上場株式がある」「相続人が多い(トゥモローズの場合)」「申告期限まで3か月を切っている」です。2社とも、これらに当たらなければ基本報酬が中心になります。

基本報酬が低くても、税務調査の立会いや遺産分割協議書の作成が別料金なら、総額は変わります。見積もりを比べるときは、基本報酬の額より先に、含まれる作業と別料金になる項目を確かめてください。申告期限は申告期限計算ツールで数えられます。

4. 報酬は誰が払いますか。相続税の控除になりますか

税理士への報酬は、税理士と契約した人が払うのが基本です。相続人の間の負担割合を一律に決めた条文は、この記事で確かめた範囲では見当たりませんでした。相続人全員で依頼して分けるか、代表者が依頼して立て替え、あとで精算するかは、相続人の話し合いで決めます。立て替えた分は、領収書と金額を共有のメモに残してください。費用ごとの考え方は相続手続きの費用は誰が払うかにあります。

相続税の計算で遺産総額から差し引ける債務は被相続人の債務、葬式費用は国税庁 No.4129 に挙がる範囲です。国税庁 No.4126・No.4129 には、税理士報酬は挙がっていません。そのため、報酬を差し引く前提で、申告が必要かどうかを考えないでください。詳しくは相続手続きの代行費用は相続税の控除になるかで整理しています。最終的な扱いは、税理士か税務署に確かめます。

5. 自分で申告するか、税理士に頼むか。何を見て決めますか

まず、申告が要るかどうかです。相続や遺贈で取得した財産の価額の合計が遺産に係る基礎控除額の範囲内なら、申告も納税も必要ありません(国税庁 No.4205)。この合計額は、小規模宅地等の特例などを適用しない場合の額で見ます。

申告が必要な場合、相続人が自分たちの申告書を自分で作ることは、税理士業務に当たりません。税理士法は、税理士の業務を「他人の求めに応じ」て行うものと定め(第2条)、税理士でない者が税理士業務を行うことを禁じています(第52条)。自分で作るか、頼むかは、次の材料で考えます。

自分で申告するかを考える材料

あなたの状況見る点根拠
土地がない、または少ない。非上場株式がない2社とも、土地の数と非上場株式の有無で報酬が変わる。これらが無いほど、頼んだ場合の加算も少なくなる各社の料金表
土地がある土地の評価額を自分で計算する必要がある。不動産の評価の記事で計算の流れを確かめられる2社の料金表(土地の数で変わる)
小規模宅地等の特例を使いたい要件に、申告期限まで宅地等を有していること、申告期限まで居住や事業を続けていることなどがある国税庁 No.4124
配偶者の税額軽減を使いたい申告期限までに分割されていない財産は対象にならない。申告書に明細を書き、戸籍謄本などのほか遺産分割協議書の写しと相続人全員の印鑑証明書などを添付する国税庁 No.4158
申告期限まで日がない申告期限は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内。過ぎると加算税や延滞税がかかる場合がある。2社とも、期限まで3か月を切ると加算がある国税庁 No.4205・各社の料金表

特例の要件や書き方が分からないときは、税務署の電話相談センターや面接相談、自治体や税理士会の無料相談で確かめられます。使い分けは相続の税理士に無料相談する方法にまとめました。

自分で申告する場合の手順は、相続税申告を自分でできる?できる人・難しい人の分かれ目にまとめました。土地がある場合は土地の評価と小規模宅地等の特例、パソコンで出す場合はe-Taxで申告する手順を読んでください。

よくある質問

相続税の申告を税理士に頼むと、報酬はいくらですか?

2つの税理士法人が公表する料金表では、遺産総額9,000万円の基本報酬が税込60.5万円(税理士法人トゥモローズ)と88万円(円満相続税理士法人)です。土地の数や相続人の数などで加算される事務所もあり、全国の平均ではありません。

税理士の報酬は、誰が払いますか?

税理士と契約した人が払うのが基本です。相続人の間の負担割合を一律に決めた条文は、この記事で確かめた範囲では見当たりませんでした。相続人全員で分けるか、代表者が立て替えて精算するかは、話し合いで決めます。

税理士報酬は、相続税の計算で差し引けますか?

国税庁 No.4126・No.4129 には、税理士報酬は挙がっていません。債務控除の対象は、被相続人の債務と葬式費用です。個別の扱いは、税理士か税務署に確かめてください。

遺産が基礎控除以下でも、税理士に頼む必要はありますか?

取得した財産の価額の合計額が遺産に係る基礎控除額の範囲内であれば、申告も納税も必要ありません(国税庁 No.4205)。この合計額は、小規模宅地等の特例などを適用しない場合の額で見ます。

申告期限に間に合わないと、どうなりますか?

申告期限までに申告しなかった場合や、実際に取得した財産の額より少ない額で申告した場合には、本来の税金のほかに加算税や延滞税がかかる場合があります(国税庁 No.4205)。

参考・出典

相続税がかかるかどうかは、先に計算機で確かめられます

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運

相続税計算機 運営事務局

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