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相続登記を自分でする手順は、①遺言書の有無を確かめる、②戸籍を集めて相続人を確定する、③亡くなった人の不動産を特定する、④取得する人を決めて遺産分割協議書を作る(法定相続分で登記するなら不要)、⑤申請書・添付書類・登録免許税を整える、⑥法務局へ出す、⑦登記完了証と登記識別情報を受け取る、の順です。最初の山場は②の戸籍の収集で、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍が要ります。この記事では、各段階の窓口と費用の出どころを、法令と法務局の手引きの原文で並べます。
相続登記の手順と、窓口・費用の出どころ
| 順番 | やること | 窓口 | 費用が出るもの |
|---|---|---|---|
| ① | 遺言書の有無を確かめる。公正証書遺言と法務局保管の自筆証書遺言は検認が要らず、それ以外は家庭裁判所の検認が要る | 公証役場・法務局・家庭裁判所 | 検認の手続きの費用(遺言書がある場合) |
| ② | 戸籍を集めて相続人を確定する。被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍と、相続人全員の戸籍(死亡日以後の証明日のもの) | 本籍地の市区町村(広域交付なら最寄りの窓口) | 戸籍の手数料(標準は1通450円、除籍・改製原戸籍は750円) |
| ③ | 亡くなった人の不動産を特定する。登記事項証明書、固定資産課税明細書、名寄帳、所有不動産記録証明書 | 法務局・市区町村(東京23区は都税事務所) | 登記事項証明書は1通600円など |
| ④ | 不動産を取得する人を決め、遺産分割協議書を作る。法定相続分で登記するなら不要 | 相続人どうし(法務局は作成の相談に応じない) | 印鑑証明書の手数料 |
| ⑤ | 申請書・添付書類・登録免許税の収入印紙を整える | 自分で作成 | 登録免許税(課税価格の0.4%) |
| ⑥ | 不動産の所在地の登記所へ、窓口・郵送・オンラインのいずれかで出す | 法務局 | 郵送費など |
| ⑦ | 登記完了証と登記識別情報通知書を受け取る | 法務局(窓口または郵送) | 返信用の切手(郵送の場合) |
手数料は標準額または法令の額です。市区町村の手数料は条例で決まるため、請求先の案内で確かめてください。
全体の期限は、相続で不動産を取得したと知った日から3年以内です。令和6年4月1日より前に知った不動産で登記が済んでいないものは、令和9年3月31日までです(相続登記の3年の期限)。
被相続人の戸籍は、亡くなった時点から出生までさかのぼって、連続してそろえます。婚姻・転籍・戸籍のコンピュータ化による改製があると、戸籍が複数に分かれ、本籍地が変わるたびに請求先が増えます。まず亡くなった時の戸籍を取り、記載の「従前戸籍」をたどって前の戸籍を請求する、という順に進めます。
不動産を調べる方法
| 書類・制度 | 分かること | 手数料・窓口 |
|---|---|---|
| 固定資産課税明細書(固定資産税の納税通知書に付く) | 市区町村内の不動産の所在・価格。登録免許税の課税価格に使う「価格」「評価額」の欄がある(「固定資産税課税標準額」ではない) | 毎年届く。見当たらなければ市区町村へ |
| 名寄帳・固定資産評価証明書 | 同じ市区町村内にある、その人名義の不動産の一覧と価格 | 請求先は地域別 名寄帳・固定資産評価証明書の請求先 |
| 登記事項証明書 | 土地・建物の所在地番、地目、地積、構造、床面積、現在の名義人 | 書面で請求すると1通600円、電子情報処理組織で請求すると1通490円(送付を求める場合は520円)(登記手数料令) |
| 所有不動産記録証明書 | 特定の人が名義人として記録されている不動産の記録。相続人は被相続人の分を請求できる(不動産登記法第119条の2) | 書面で1通1,600円、電子情報処理組織で1通1,470円(送付を求める場合は1,500円)(登記手数料令) |
申請書に不動産番号を書けば、土地の所在・地番・地目・地積(建物なら所在・家屋番号・種類・構造・床面積)を書かなくてよいとされています(不動産登記令第6条)。不動産番号は登記事項証明書に載っています。
手引きの2つの編による違い
| 遺産分割協議編 | 法定相続編 | |
|---|---|---|
| 使う場面 | 相続人が話し合って、不動産を取得する人を決めた | 話し合いがまとまっておらず、法定相続分の割合で登記する |
| 遺産分割協議書 | 必要。相続人全員が実印を押す | 不要 |
| 印鑑証明書 | 協議を行った相続人(登記申請人を除く)の各1通 | 不要 |
| 住民票の写し | 不動産を取得する相続人の分 | 相続人全員の分 |
| 登記の名義 | 取得した人の単独、または協議で決めた持分 | 相続人全員の共有(法定相続分) |
出典:法務局 登記手続ハンドブック(令和8年4月)。書類の細かな条件は相続登記の必要書類にあります。
法定相続分で登記したあとに遺産分割がまとまり、法定相続分を超えて取得する人は、遺産分割の日から3年以内にその登記を申請します(不動産登記法第76条の2第2項)。協議書の書き方は遺産分割協議書の書き方にあります。
書面で出す場合の提出先は、不動産の所在地を管轄する登記所です(不動産登記法第6条)。窓口へ持参するほか、郵送やオンラインでも出せます。出し方の違いは相続登記の申請書の書き方と出し方に書きました。
遺言書の有無の確認です。遺言書があれば、遺産分割協議の前提が変わります。公正証書遺言と法務局が保管する自筆証書遺言は検認が要らず、それ以外の遺言書は家庭裁判所の検認が要ると、裁判所が案内しています。
被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍に加えて、相続人全員の戸籍(被相続人が亡くなった日以後の証明日のもの)が要ります。法定相続情報一覧図の写しを使えば、戸籍の添付に代えられます。
固定資産課税明細書や名寄帳で、市区町村内の不動産を確かめます。特定の人が名義人として記録されている不動産は、所有不動産記録証明書で確かめられます。相続人は被相続人の分を請求できます。
法務局の出張所のページ(板橋出張所)には「完了予定日前のお問合せはご遠慮ください」とあり、完了予定日が案内されることが分かります。日数の公的な一律の数字は、確かめた範囲では見当たりませんでした。
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