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相続した不動産の査定には、①住所や面積などの情報だけで概算を出す机上査定(簡易査定)、②担当者が現地を見て出す訪問査定、③一度の入力で複数の不動産会社に頼む一括査定、④会社が自ら買い取る金額を出す買取査定、の4つの頼み方があります。法律で決まった区分ではなく、不動産会社が使う呼び方です。売るかどうか迷っているうちは机上査定で目安をつかみ、売ると決めたら訪問査定、早く手放したいときは買取査定も取る、という使い分けが考えられます。査定額は、相続税の申告に使う路線価などの評価額とは別の数字です。
状況ごとの、査定の始め方
| 状況 | 始め方 | 理由 |
|---|---|---|
| 売るかどうか、まだ決めていない | 机上査定か、会社が用意している無料のAI査定で目安をつかむ | 現地に来てもらう前に、おおよその額を知れる |
| 遠方に住んでいて、何度も現地に行けない | オンライン面談・電話・メールで進められる会社を選ぶ | ラクウルの公式ページは、オンライン面談・メール・チャット・電話で対応すると書いている |
| 兄弟など、相続人が複数いる | 査定の結果を書面でもらい、全員に見せる | 売るときは全員が売主になる(兄弟で相続した実家を売るには) |
| 早く現金にしたい、買い手が付くか不安 | 買取査定も取り、仲介の査定と並べる | 買取は会社が直接買うため、買い手探しの手順がない |
| 時間に余裕があり、少しでも高く売りたい | 訪問査定を複数社に頼み、根拠を比べる | 会社ごとに、取引事例の選び方や評価が違う |
査定の費用や所要日数は、会社と方法で違います。申し込む前に、費用がかかるか、いつかかるかを確かめてください。
4つの査定の違い
| 種類 | 見てもらうもの | 向く場面 | 気をつける点 |
|---|---|---|---|
| 机上査定(簡易査定) | 所在地・面積・築年数などの情報。現地は見ない | まず目安を知りたい | 建物の傷みや接する道路の状況は、反映されにくい |
| 訪問査定 | 担当者が現地と書類を見る | 売ると決め、売り出し額を決めたい | 現地に立ち会う日程が要る。遠方だと調整が難しい |
| 一括査定 | 一度の入力が複数の不動産会社に届く | 会社ごとの額と根拠を比べたい | 複数社から連絡が来る |
| 買取査定 | 会社が自ら買い取る金額を出す | 早く手放したい、買い手探しを省きたい | 仲介の売り出し額とは別の物差しで、額が違うことがある |
査定を仲介の不動産会社に頼んで媒介契約を結ぶとき、会社が売り出す価額について意見を述べるなら、その根拠を明らかにしなければならないと、宅地建物取引業法は定めています(第34条の2第2項)。額だけでなく、どの取引事例を使ったかも聞いてください。
このページのカードは、4つめの買取査定の会社(ラクウル)です。公式ページには、現地調査と買取査定金額の提示のあと、納得したら契約、決済と引き渡しの順と書かれています。仲介の査定や一括査定とは別のサービスです。
同じとは限りません。名前は似ていても、何のための額か、誰が決めるかが違います。
3つの「不動産の値段」
| 名前 | 何のための額か | 誰が決め、どこで確かめるか |
|---|---|---|
| 査定額 | 売るときの目安 | 不動産会社・買取会社。会社ごとに出る |
| 相続税評価額 | 相続税・贈与税の計算 | 国税庁の方式。土地は路線価方式か倍率方式、家屋は固定資産税評価額(国税庁 No.4602)。路線価図・評価倍率表は国税庁のサイトで見られる |
| 固定資産税評価額 | 固定資産税の計算 | 市区町村。価格は「適正な時価」とされ、基準年度は3年ごと(地方税法第341条)。確かめる窓口は、市(区)役所や町村役場(国税庁 No.4602) |
路線価は、路線に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額です(国税庁 No.4602)。査定額と同じ水準とは限りません。
売った金額は、相続税の申告で使った評価額に置き換わりません。売却で利益が出たときは、実際の売却額から取得費と譲渡費用を引いて譲渡所得を計算します(国税庁 No.3202・税金の記事)。土地の路線価方式と倍率方式の計算は不動産の相続税評価額の記事で確かめられます。
不動産流通推進センターの価格査定マニュアルは、所有者からのヒアリング内容、現地調査の内容、査定者が目視したデータ、記録書類・証明書類の内容を入力して査定価格を出す仕組みです。つまり、伝える情報と手元の書類が具体的なほど、査定も具体的になります。登記事項証明書や固定資産税の課税明細など、物件を特定できる書類を手元に揃えておくと、ヒアリングに答えやすくなります。
近隣でいくらで取引されたかは、国土交通省の不動産情報ライブラリで、取引価格・成約価格の情報を検索して自分でも確かめられます。査定額が近隣の取引と大きく離れていたら、会社に理由を聞けます。
次のような条件は、額や売り方に影響しうるので、査定を頼むときに先に伝えます。
査定額は、その額で売れることを約束する数字ではありません。売り出し額や、実際に成立する額とは別です。
売るには、先に相続登記が要ります。法務省は、相続した不動産を売却する場合には相続登記が必要と案内しています(相続登記と売却)。一方で、査定を相談する段階は、登記より前に始められます。ラクウルの公式ページには、相続した実家を売るために何をしたらよいかという質問に「まずは一度お気軽にご連絡ください」と答え、相続財産のことで揉めている最中でも相談できると書かれています。
兄弟で共有のときは、売ると決めた時点で全員が売主になります。査定を頼む人が代表しても、結果は書面でもらい、全員で見られるようにしておくと話が進みます。
3,000万円特別控除などの特例を使うなら、売却そのものに期限があります(国税庁 No.3306・特例の違い)。売る流れ全体は相続した空き家を売る流れで確かめられます。
会社と方法によって違います。ラクウルの公式ページは、相談費用は完全無料と書いています。他の会社に頼むときは、費用がかかるか、いつかかるかを申し込む前に確かめてください。
使う取引事例や、現地の見方、仲介か買取かで、出る額が違います。仲介の会社は、売り出す価額について意見を述べるなら根拠を明らかにしなければならないので(宅地建物取引業法第34条の2第2項)、額が離れたら根拠を聞いて比べます。
査定の依頼と、売買契約や媒介契約を結ぶことは別の手続きです。契約書や媒介契約書に署名する前に、内容を確かめてください。
国税庁は、土地は路線価方式か倍率方式、家屋は固定資産税評価額で評価すると案内しています(No.4602)。申告の評価は、税理士や税務署に確かめてください。
別のものです。不動産の鑑定評価は不動産鑑定士の業務とされています(不動産の鑑定評価に関する法律第3条)。不動産会社が売却のために出す査定は、この鑑定評価とは異なります。
実家を売る前に、相続税がかかるかどうかは計算機で確かめられます
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