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相続した実家を売ったときの税金は、売った金額から「取得費」と「譲渡費用」を引いた譲渡所得に、税率を掛けて決まります(国税庁 No.3202)。譲渡した年の1月1日で所有期間が5年を超える長期なら所得税15%・住民税5%、5年以下の短期なら所得税30%・住民税9%です(No.3208・No.3211)。所有期間は、相続した人ではなく亡くなった方が取得した日から数えるため(No.3270)、亡くなった方が5年を超えて持っていた実家は長期に区分されます。このほか、所得税額の2.1%の復興特別所得税が別にかかります。
土地や建物を売ったときの税金は、給与などの所得とは分けて計算します(分離課税)。計算式は次のとおりです。
譲渡所得の計算(国税庁 No.3202・No.3208)
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 収入金額 | 土地や建物を売った金額 |
| 取得費 | 買い入れたときの購入代金や購入手数料などに、その後の改良費・設備費を加えた額。建物は所有期間中の減価償却費相当額を引く |
| 譲渡費用 | 売るために直接かかった費用。仲介手数料、測量費、売買契約書の印紙代、借家人への立退料、建物を取り壊して土地を売るときの取壊し費用など |
| 特別控除額 | 通常は無し。マイホームの3,000万円特別控除など、特例を使うときだけ |
課税される譲渡所得=収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額
相続した実家の取得費は、亡くなった方がその家を買い入れたときの購入代金などを基に計算します。相続した人が払った登記費用や不動産取得税も、事業に使っていない土地建物なら取得費に含められます(No.3270)。
土地・建物の譲渡所得の税率
| 区分 | 判定 | 所得税 | 住民税 |
|---|---|---|---|
| 長期譲渡所得 | 譲渡した年の1月1日で所有期間が5年を超える | 15% | 5% |
| 短期譲渡所得 | 譲渡した年の1月1日で所有期間が5年以下 | 30% | 9% |
平成25年から令和29年までの各年分は、所得税額に2.1%を掛けた復興特別所得税を併せて申告・納付します(No.3208)。
所有期間は「取得の日から引き続き所有していた期間」で、相続したものは原則として、亡くなった方が取得した日から数えます(No.3202・No.3270)。たとえば、父が30年前に買った実家を今年相続し、来年売るなら、売った年の1月1日時点の所有期間は30年を超えるので長期です。
仮定:亡くなった方が30年前に取得した実家を4,000万円で売り、譲渡費用(仲介手数料など)が150万円、取得費が分からず売却額の5%を使う場合です(概算取得費は No.3258)。
税額の計算例(特例を使わない場合)
| 段階 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 取得費(概算) | 4,000万円×5% | 200万円 |
| 譲渡所得 | 4,000万円-(200万円+150万円) | 3,650万円 |
| 所得税 | 3,650万円×15% | 547万5,000円 |
| 復興特別所得税 | 547万5,000円×2.1% | 11万4,975円 |
| 住民税 | 3,650万円×5% | 182万5,000円 |
| 合計 | 741万4,975円 |
数字は説明のための仮定です。実際の税額は、売却の条件によって変わります。
この例では、3,000万円の特別控除が使えると譲渡所得が650万円になり、税額は合計132万475円です。使える条件は3,000万円特別控除の要件の記事で確かめてください。
特例を使うときも、使わないときも、売った年の翌年に確定申告をします。申告の期限と書類は確定申告の記事にまとめています。
譲渡所得は「売った金額-(取得費+譲渡費用)」で計算するため、マイナスやゼロなら課税される譲渡所得はありません。ただし特例の適用を受けるときは確定申告が必要です(国税庁 No.3306・No.3267)。損失の扱いは No.3203 で確かめられます。
売った金額の5%を取得費にできます。実際の取得費が売却額の5%より少ないときも同じです(国税庁 No.3258)。ただし5%を使うと、相続人が払った登記費用などを取得費に含められません(No.3270)。
原則として、売った年の翌年2月16日から3月15日までに確定申告をして納めます(国税庁 No.2020)。
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