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相続人が兄弟など数人いるとき、遺産分割が済むまで、実家を含む相続財産は全員の共有です。各人の持分は法定相続分で決まります(民法第898条)。遺産の分け方は、相続人全員の協議でいつでも決められ、まとまらなければ家庭裁判所に分割を請求できます(第907条)。実家を売る方法は、協議で「売って代金を分ける」と決めて全員が売主になる方法と、1人が実家を取得してから売る方法があります。共有物に変更を加えるには他の共有者の同意が必要とされているため(第251条)、1人の判断だけで売ることはできません。
兄弟の状況と、進め方
| 状況 | 進め方 | 条文 |
|---|---|---|
| 全員が売ることに賛成 | 遺産分割協議書に「売却して代金を分ける」と書き、相続登記を済ませて全員が売主として契約する | 民法第907条第1項 |
| 1人が実家に住み続けたい | 住む人が実家を取得して、他の人に代償金を払う方法がある | 代償分割の記事 |
| 1人が売ることに反対している | 家庭裁判所に遺産分割を請求し、調停・審判で決める | 民法第907条第2項 |
| 連絡が取れない兄弟がいる | 共有者の所在が分からないときの裁判所の手続きがあるが、相続開始から10年を経過していない場合は使えないものがある | 民法第251条第2項・第262条の2第3項 |
共有者の1人が契約に加わらないと、実家全体は売れません。印鑑証明書や身分証など、全員が書類を用意する日程を、早めに揃えておきます。
遺産分割の協議が調わないとき、各相続人は家庭裁判所に遺産分割を請求できます(民法第907条第2項)。調停や審判で、実家を売って代金を分けるか、1人が取得するかが決められます。
民法には、通常の共有物の分割を裁判所に請求できる規定(第258条)もありますが、遺産について共同相続人間で遺産分割をすべき場合は、この分割の規定による分割はできないとされています(第258条の2第1項)。相続開始から10年を経過したときの例外は同条第2項にあります。どの手続きが使えるかは、事情によって変わるため、弁護士や司法書士に相談してください。
譲渡所得の税金は、売った人ごとに、自分が受け取った売却代金から計算して申告します。3,000万円特別控除は、実家と敷地を取得した相続人が3人以上の場合は上限が2,000万円になります(国税庁 No.3306・相続人の数の記事)。
相続税を払った人は、取得費加算の特例も検討できますが、空き家の特例とは併用できません(特例の違い)。誰がいくらの代金を受け取るかを、協議書に書いておくと、申告のときに食い違いが出にくくなります。
共有持分だけを売る方法はあります。ただし、実家全体を売るには全員の関わりが必要です。持分の売却は共有持分の売却の記事で整理しています。遺産分割が済んでいないときの扱いは、弁護士に確かめてください。
亡くなった兄弟の相続人が、持分を引き継いで協議に加わります。相続人の範囲は相続人の範囲と法定相続分の記事で確かめられます。
遺産分割協議で全員が合意すれば、法定相続分と違う分け方も決められます(民法第907条第1項)。ただし、税金の計算や特例の人数は分け方で変わるため、売る前に決めておきます。
実家を売る前に、相続税がかかるかどうかは計算機で確かめられます
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