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相続税の計算で、遺産総額から差し引ける項目(債務控除)は、相続税法第13条第1項で「被相続人の債務で相続開始の際現に存するもの」と「被相続人に係る葬式費用」の2つです。国税庁のタックスアンサーでも、差し引ける債務は被相続人が死亡したときに現に存在した債務、葬式費用は No.4129 に挙がる範囲とされています。相続手続きの代行報酬、登記の費用、戸籍の取得費用は、どちらにも挙がっていません。そのため、これらを差し引く前提で、申告が必要かどうかを考えないでください。最終的な扱いは、税理士か税務署に確かめます。
相続税法第13条第1項は、遺産の価額から差し引くものとして、次の2つを挙げています。
国税庁 No.4126 は、差し引ける債務を「被相続人が死亡したときに現に存在した被相続人の債務(借入金や未払金など)で確実と認められるもの」と説明しています。相続人などの責任に基づいて納付する延滞税や加算税は差し引けません。
国税庁 No.4129 の整理
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 含まれるもの | 火葬・埋葬・納骨の費用/遺体や遺骨の回送の費用/お通夜など、葬式の前後に生じる通常欠かせない費用/お寺への読経料などのお礼/死体の捜索や遺体・遺骨の運搬の費用 |
| 含まれないもの | 香典返しの費用/墓石や墓地の買入れ・借り入れの費用/初七日など法事の費用 |
葬式費用を差し引けるのは、一定の相続人と包括受遺者のうち、その費用を負担した人です(No.4126)。
相続手続きの費用は、被相続人の死亡後に、相続人が頼んで生じるものです。次のとおり、国税庁の整理には載っていません。
費用と、控除の2項目との関係
| 費用 | 被相続人の債務か | No.4129 の葬式費用か |
|---|---|---|
| 司法書士・行政書士などの代行報酬 | 被相続人の死亡後に相続人が契約するもの。債務としては挙がっていない | 挙がっていない |
| 登録免許税・戸籍の取得費用 | 同上 | 挙がっていない |
| 墓石・墓地の費用、法事の費用、香典返し | ― | 含まれないと明記されている |
上の表は、国税庁の整理に載っているかどうかを並べたものです。個別の事情での扱いは、税理士か税務署に確かめてください。
代行を頼む費用そのものの考え方は相続手続きの費用は誰が払うか、金額の内訳は相続手続きの実費の内訳にあります。
遺産総額から、差し引ける債務と葬式費用を引き、基礎控除と比べます。基礎控除は3,000万円+600万円×法定相続人の数です。
例:遺産総額4,000万円、被相続人の債務200万円、葬式費用150万円、法定相続人2人の場合、基礎控除は4,200万円です。4,000万円−200万円−150万円=3,650万円で、基礎控除の範囲内なので申告は不要です。この計算に、代行報酬は入れません。
基礎控除を超える場合は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に申告と納税を行います(国税庁 No.4205)。基礎控除の考え方は相続税の基礎控除、計算機はトップページにあります。
国税庁 No.4126・No.4129 には、税理士報酬は挙がっていません。債務控除の対象は、被相続人の債務と葬式費用です。個別の扱いは、税理士か税務署に確かめてください。
国税庁 No.4129 は、初七日など法事のための費用、墓石や墓地の買入れ・借り入れの費用を、葬式費用に含まれないものとしています。
差し引けません。No.4129 が、香典返しのためにかかった費用を葬式費用に含まれないものとして挙げています。
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