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相続した実家に3,000万円の特別控除を使うには、家が昭和56年5月31日以前に建てられた区分所有でない建物で、相続の開始の直前に亡くなった方のほかに住んでいた人がいないことが必要です(国税庁 No.3306)。そのうえで、①耐震基準を満たす家を売る、②家を全部取り壊してから敷地を売る、③売ったあと翌年2月15日までに耐震化か取り壊しをする(令和6年1月1日以後の譲渡)の、いずれかの売り方が要ります。売る人と売り先、売却代金、期限にも条件があり、確定申告で書類を添えます。
特例の対象は「被相続人居住用家屋」です。相続の開始の直前に被相続人が住んでいた家屋で、次の3つにすべて当てはまるもの(主として居住していた一の建築物)をいいます(国税庁 No.3306)。
要介護認定などで老人ホーム等に入所していた場合は、一定の要件を満たせば、入所する直前まで住んでいた家屋が対象になります(No.3307)。敷地は、被相続人居住用家屋の敷地として使われていた土地かその土地の上の権利です。母屋と離れがある一団の土地では、母屋の床面積の割合に応じた部分に限られます。
特例が使える売り方(国税庁 No.3306)
| 売り方 | 家屋の要件 | 敷地の要件 |
|---|---|---|
| ①家屋を売る(敷地と一緒に売ることを含む) | 相続の時から譲渡の時まで事業・貸付け・居住に使っていない。譲渡の時に一定の耐震基準を満たす | 相続の時から譲渡の時まで事業・貸付け・居住に使っていない |
| ②家屋を全部取り壊してから敷地を売る | 相続の時から取壊し等の時まで事業・貸付け・居住に使っていない | 相続の時から譲渡の時まで事業・貸付け・居住に使っていない。取壊し後、譲渡の時まで建物や構築物の敷地に使っていない |
| ③家屋を売り、売ったあと翌年2月15日までに耐震化か全部の取り壊しをする | 相続の時から譲渡の時まで事業・貸付け・居住に使っていない。譲渡の日の属する年の翌年2月15日までに耐震基準を満たす、または全部の取壊し等を行う | 相続の時から譲渡の時まで事業・貸付け・居住に使っていない |
③は令和6年1月1日以後に行う譲渡に限ります。取壊しの手順は空き家を解体して売る場合の記事にあります。
相続してから、たとえば賃貸に出した期間や、親族が住んだ期間があると、事業・貸付け・居住の用に供したことになり、特例の対象外です。
相続人が3人以上で取得した場合は、控除の上限が2,000万円になります(相続人の数の記事)。
確定申告書に、譲渡所得の内訳書、登記事項証明書等、売買契約書の写しなどのほか、市区町村長が交付する「被相続人居住用家屋等確認書」を添えます。①の売り方では、譲渡の日前2年以内に調査が終わった耐震基準適合証明書か、建設住宅性能評価書の写しも要ります(No.3306)。
「被相続人居住用家屋等確認書」は、売った資産の所在地の市区町村長から交付を受けます。申請の窓口や必要な添付書類は市区町村ごとに案内されているので、売る前に、その市区町村のホームページで確かめてください。
使えません。「昭和56年5月31日以前に建築されたこと」が被相続人居住用家屋の要件です(国税庁 No.3306)。
要介護認定等を受けて老人ホーム等に入所するなど特定事由があり、一定の要件を満たすときは、居住の用に供されなくなる直前まで住んでいた家屋(従前居住用家屋)が対象になります(国税庁 No.3306・No.3307)。
親子や夫婦など「特別の関係がある人」に売ったものは対象外です(国税庁 No.3306)。
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