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期限を過ぎた相続手続きは、すべて取り返しがつかなくなるわけではありません。扱いは手続きごとに違い、死亡届は5万円以下の過料、相続放棄・限定承認は期間内にしないと単純承認とみなされ、遺留分侵害額の請求は時効で消滅します。相続登記は、登記官の催告を経て、正当な理由がなければ10万円以下の過料の対象になりますが、期限後でも申請できます。この記事は、条文と法務省のQ&Aで、手続き別の扱いを並べます。
手続き別の扱い(条文・公的機関の原文)
| 手続き | 期限を過ぎた場合 | 根拠 |
|---|---|---|
| 死亡の届出 | 正当な理由がなくて期間内に届出をしない者は、5万円以下の過料 | 戸籍法第137条 |
| 相続の承認・放棄 | 期間内に限定承認も放棄もしなかったときは、単純承認をしたものとみなされる | 民法第921条第2号 |
| 相続税の申告 | 申告しなかった場合や少なく申告した場合は、本来の税金のほかに加算税や延滞税がかかる場合がある | 国税庁 No.4205 |
| 遺留分侵害額の請求 | 知った時から1年(相続開始から10年でも)行使しないと、時効で消滅する | 民法第1048条 |
| 相続登記 | 登記官が義務違反を把握すると催告。期限内に登記されないと裁判所に通知し、10万円以下の過料。正当な理由があれば通知しない | 不動産登記法第164条、法務省Q&A |
| 保険給付の請求 | 行使できる時から3年行使しないと、時効によって消滅する | 保険法第95条第1項 |
| 遺産分割の協議 | 期限がないため、過ぎるという状態がない | 民法第907条第1項 |
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法務省のQ&Aによると、過料の対象になるのは、正当な理由なく期限内に相続登記をしなかった場合です。過料が科される流れは次の3段階です。
登記官が催告をするのは、遺言や遺産分割協議書に別の不動産の記載があったなど、義務に違反したと認められる者があることを職務上知ったときに限られると、法務省は案内しています。期限を過ぎたことと、すぐに過料が科されることは別の話です。申請そのものは、期限後でもできます。詳しくは相続登記の3年の期限にあります。
期限を過ぎていたときの、最初の一手
| 過ぎた手続き | 最初の一手 |
|---|---|
| 相続登記 | 不動産を確認し、戸籍を集めて、法務局か司法書士に申請の手順を確かめる。急いで簡易にしたいなら相続人申告登記 |
| 相続税の申告 | 申告が必要かを確かめ、必要なら税理士に期限後申告を相談する |
| 相続の承認・放棄 | 自分で判断せず、弁護士など家庭裁判所の手続きに詳しい専門家に相談する(この記事では扱いません) |
| 遺留分侵害額の請求 | 時効の起算点の判断が難しいため、弁護士に相談する |
期限を過ぎたまま放置が長引くと、相続人が亡くなって関係者が増える数次相続になることがあります。nocos の公式ページには、数次相続、代襲相続、法定相続人が5名を超える場合は別途費用がかかると注記されています。放置の影響は相続手続きを何年も放置していた場合に起きることで書きました。期限の全体は相続手続きの期限一覧です。
法務省のQ&Aによると、登記官の催告があり、その期限内にも登記がされず、正当な理由がないと認められた場合に、裁判所が過料を決めます。過料は10万円以下の範囲です。
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民法第915条第1項は、期間は家庭裁判所で伸ばせると定めています。期間後の扱いは個別の事情で判断が分かれるため、条文だけでは断定できません。専門家に相談してください。
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