「仏壇や墓石にも相続税がかかるの?」「生命保険は全額課税?」—— 相続税の対象になるかどうかは財産の種類によって異なります。 相続財産を正確に把握するには、課税対象・非課税・みなし相続財産・債務控除の4区分を 理解する必要があります。
相続税は「相続または遺贈によって取得した財産」に課税されます。 財産の形式を問わず、金銭的価値があるものはすべて原則として課税対象です。 国税庁の統計によると、2022年に相続税の申告があった被相続人は約15万人で、課税された割合は死亡者全体の約9.6%です。
課税対象財産の主な一覧
| 財産の種類 | 評価方法 |
|---|---|
| 現金・預貯金 | 残高そのまま(外貨は円換算) |
| 不動産(土地・建物) | 路線価方式または倍率方式 |
| 上場株式・投資信託 | 死亡日前後3か月の最低終値など |
| 非上場株式 | 類似業種比準方式・純資産価額方式 |
| 貸付金・売掛金 | 元本+経過利息 |
| ゴルフ会員権 | 取引相場の70% |
| 書画・骨董品・宝石 | 売買実例価額・専門家鑑定 |
| 著作権・特許権 | 将来の収益を現在価値に換算 |
以下の財産は相続税の課税対象になりません(相続税法12条)。
「みなし相続財産」とは、民法上は相続財産でないものの、 相続税法上は相続財産とみなして課税される財産です。
被相続人が保険料を負担していた生命保険の死亡保険金は、 「相続人が受け取った」場合にみなし相続財産として課税されます。 ただし500万円×法定相続人数が非課税になります。
被相続人の死亡によって支給される退職金・功労金も同様に、 500万円×法定相続人数が非課税になります。 弔慰金については、業務上の死亡なら「給与の3年分」、それ以外は「給与の半年分」が非課税とされます。
みなし相続財産の非課税枠(法定相続人3人の場合)
| 種別 | 非課税枠 | 受取人が相続人3人なら |
|---|---|---|
| 生命保険死亡保険金 | 500万円×相続人数 | 1,500万円まで非課税 |
| 死亡退職金 | 500万円×相続人数 | 1,500万円まで非課税 |
相続財産から差し引ける「債務」には以下のものが含まれます。
葬式費用は遺産から差し引くことができます(相続税法13条2項)。 控除できる費用の例:通夜・告別式費用、火葬・納骨費用、お布施・戒名料。
相続開始前7年以内に被相続人から贈与を受けた財産(相続人への贈与)は、 相続財産に加算して相続税を計算します(生前贈与加算)。
2024年1月1日以降の贈与から加算期間が3年から7年に延長されました。 なお、加算対象の贈与のうち相続開始前4〜7年間分については、 合計100万円を超える部分のみが加算対象になります。
相続時精算課税制度を選択した贈与財産は、贈与時期にかかわらず すべて相続財産に加算して相続税を計算します(2,500万円の特別控除あり)。
2024年以降は年間110万円の基礎控除が新設され、この部分については相続時に加算されません。 相続時精算課税は一度選択すると取り消せないため、慎重に検討する必要があります。
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