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共有者の1人が持分を他人に売ると、その人が新しい共有者になります。残った共有者の持分は変わりません。新しい共有者は、各共有者に認められた権利として、いつでも共有物の分割を請求できます(民法第256条第1項)。協議が調わないときは、裁判所が現物の分割、他の共有者の持分を取得させる方法、または競売を命じます(第258条第2項・第3項)。売られた側には、買い手と協議する、持分を買い取る、自分の持分も売る、などの選択肢があります。
自分の持分の割合は変わりません。共有者が1人入れ替わるだけです。ただし、共有者同士の関係は変わります。
売られる前と後
| 売られる前 | 売られた後 | |
|---|---|---|
| 共有者 | 従来の共有者 | 買い手が新しい共有者になる |
| 使用 | 各共有者が持分に応じて共有物の全部を使用できる(第249条第1項) | 同じ。買い手も持分に応じて使用できる |
| 管理 | 持分の価格の過半数で決める(第252条第1項) | 買い手の持分も含めて過半数を数える |
| 分割請求 | 各共有者がいつでも請求できる(第256条第1項) | 買い手も請求できる |
相続して遺産分割をすべき共有物は、この分割ができません(第258条の2第1項)。遺産分割で決めます(相続で共有になった持分)。
売られた側の選択肢
| 選択肢 | 確かめること |
|---|---|
| 買い手と協議して、共有を続ける | 使い方・費用の分担を決める(第253条第1項:管理費用は持分に応じて負担) |
| 買い手の持分を買い取る | 買い手の希望価格と、自分の資金 |
| 自分の持分を売って、共有から抜ける | 買取会社などへ査定を依頼する |
| 共有物の分割を協議する | 現物分割・代償金・売却のどれにするか |
持分を売った場合の税金は税金の記事にあります。
管理費用の負担も確認してください。共有者が1年以内に管理の費用の負担を履行しないとき、他の共有者は相当の償金を払って、その人の持分を取得できます(第253条第2項)。
共有の関係の争いは、条文や事情の読み方で結論が変わります。連絡の内容を記録し、返事をする前に、弁護士に相談してください。持分を買い取る会社の中には、弁護士などの士業を紹介できると書いているところもあります(クランピーリアルエステートの公式ページ)。
民法に、持分の売却を禁じる規定はありません。取り消しなどを求められるかどうかは事情で変わるため、弁護士に相談してください。残る問題は、新しい共有者との関係をどう整理するかです。
共有物を使用する共有者は、別段の合意がある場合を除き、他の共有者に対し、自己の持分を超える使用の対価を償還する義務を負います(民法第249条第2項)。具体的な額は事情で変わります。
民法は、現物の分割などができないときや、分割で価格が著しく減るおそれがあるときに、裁判所が競売を命じることができると定めています(第258条第3項)。実際の手続きや代金の分配は、弁護士に確かめてください。
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