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共有持分の売却に関わる民法の条文は、所有権の処分を定める第206条と、共有の節(第249条から第264条)にあります。持分に応じた使用(第249条)、共有物の変更(第251条)、管理(第252条)、費用の負担(第253条)、分割請求(第256条・第258条)、遺産共有の特則(第258条の2)、所在が分からない共有者の持分の取得(第262条の2)が、売る・売られる・分けるの場面で使われます。この記事は、条文を原文に沿って短くまとめたものです。
民法の条文一覧(e-Gov法令検索)
| 条 | 内容 | 持分の売却との関係 |
|---|---|---|
| 第206条 | 所有者は、法令の制限内で、所有物を自由に使用・収益・処分できる | 自分の持分を処分(売却)する根拠 |
| 第249条 | 各共有者は、共有物の全部について持分に応じた使用ができる。持分を超える使用の対価を償還する義務がある | 売ったあとの使用の扱い |
| 第250条 | 各共有者の持分は、相等しいものと推定する | 持分の割合が不明なとき |
| 第251条 | 共有物に変更を加えるには、他の共有者の同意が要る。共有者の所在が不明なときは、裁判所の裁判がある | 共有物の全体を売る場合 |
| 第252条 | 管理に関する事項は、持分の価格の過半数で決める | 賃貸などの管理 |
| 第253条 | 各共有者は持分に応じて管理の費用を負担する。1年以内に履行しないと、他の共有者が償金を払って持分を取得できる | 費用負担と持分の取得 |
| 第255条 | 共有者の1人が持分を放棄したとき、または死亡して相続人がないとき、持分は他の共有者に帰属する | 持分の放棄 |
| 第256条 | 各共有者はいつでも共有物の分割を請求できる。5年以内の不分割の契約はできる | 買い手による分割請求 |
| 第258条 | 協議が調わないとき、裁判所に分割を請求できる。現物分割、持分の取得、競売 | 分割の裁判 |
| 第258条の2 | 遺産の共有は、遺産分割をすべき場合は第258条の分割ができない。相続開始から10年経過後の例外がある | 相続で共有になった場合 |
| 第262条の2 | 所在が分からない共有者の持分を、裁判所の裁判で取得できる | 共有者が行方不明の場合 |
第206条は所有権全般の規定で、共有の節には、持分の売却を制限する条文がありません。そのため、自分の持分を売ること自体に、他の共有者の同意は条文上求められていません。
一方、第251条の「変更」には、共有物の全体の売却のような処分が含まれるとされ、他の共有者全員の同意が要ります。持分と共有物全体を区別して、どちらを売るのかをはっきりさせてから読みます。
各共有者はいつでも分割を請求できます(民法第256条第1項)。ただし、5年を超えない期間内は分割をしない旨の契約をすることができます。
共有者の1人が持分を放棄したとき、その持分は他の共有者に帰属します(民法第255条)。
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