この記事の内容は2026年10月28日時点で、法令・裁判所・法務省などの公表資料から確認したものです。最新の内容は各機関の公式サイトをご確認ください。
事故物件の相続税評価について、国税庁の財産評価基本通達(本文)と質疑応答事例(財産評価)には、事故物件や心理的瑕疵を理由に評価額を下げる定めは見当たりません(2026年10月28日に本文を確認)。評価の出発点は、土地は路線価方式か倍率方式、家屋は固定資産税評価額です。ただし、通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産は、国税庁長官の指示を受けて評価する、という定めはあります(財産評価基本通達6)。個別の事情は、税務署か税理士に確かめます。相続放棄は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、家庭裁判所に申述します(民法第915条・第938条)。この記事では、評価の扱い、自分に近い場合、放棄の期限と手続き、放棄の前にしてはいけないことを、原文で整理します。
財産評価基本通達は、財産の価額を時価によるとして、時価を「課税時期において、それぞれの財産の現況に応じ、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額」と定めています(総則1(2))。そのうえで、土地と家屋の評価方法を、事故物件かどうかで分けた定めは、本文にも質疑応答事例にも見当たりません。
相続税評価の出発点(国税庁・財産評価基本通達)
| 財産 | 評価の方法 | 事故物件を理由とした定め |
|---|---|---|
| 宅地 | 市街地は路線価方式、それ以外は倍率方式で評価します。不整形地、がけ地、無道路地などの補正の定めがあります | 見当たらない |
| 家屋 | 固定資産税評価額に別表1の倍率(自用家屋は1.0)を乗じて評価します(第89項) | 見当たらない |
| 通達の定めで評価することが著しく不適当と認められる財産 | 国税庁長官の指示を受けて評価します(総則6) | 事故物件に限った定めではありません |
2026年10月28日に、国税庁の財産評価基本通達の本文と、質疑応答事例(財産評価)を走査して確かめました。評価の計算は不動産の相続税評価額の計算方法で確かめられます。
定めが見当たらないことは、個別の事情による評価の見直しを否定するものではありません。通達どおりの評価でよいかは、税務署に確かめるか、税理士に相談します。
自分に近い行から見てください。
状況ごとの、考え方
| あなたの状況 | 考え方 |
|---|---|
| 相続して、住むか売るかを考えている | 売る場合の告知の範囲と売り方は、事故物件を相続したら売れるかで整理しています |
| 評価額より低い値段でしか売れそうにない | 相続税は評価額で計算し、売却の値段は別に決まります。申告の期限は、死亡を知った日の翌日から10か月です。納税の資金は不動産を売って相続税を払うで確かめられます |
| 他の財産と合わせても、負担のほうが重い | 相続放棄を考えます。期限と注意点は、次の2つの節にあります |
| 親族の誰かが住んでいた家で、自分は関わっていない | 放棄の期限は、自己のために相続の開始があったことを知った時から数えます(民法第915条第1項)。いつ知ったことになるかは事情で変わるため、早めに家庭裁判所や弁護士に確かめます |
| 土地だけを国に引き取ってほしい | 相続土地国庫帰属制度は、建物がある土地は申請できません。国庫帰属に向かない土地で要件を確かめられます |
相続税そのものがかかるかは、相続税かんたん計算機で目安を出せます。
相続放棄の期限と手続き
| 項目 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 期限 | 相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、相続について、単純もしくは限定の承認または放棄をしなければなりません | 民法第915条第1項 |
| 期限の延長 | この期間は、利害関係人または検察官の請求によって、家庭裁判所で伸長できます | 民法第915条第1項ただし書 |
| 調査 | 相続人は、承認または放棄をする前に、相続財産の調査をすることができます | 民法第915条第2項 |
| 手続き | 放棄しようとする者は、その旨を家庭裁判所に申述します | 民法第938条 |
| 申述先 | 被相続人の最後の住所地の家庭裁判所です | 裁判所「相続の放棄の申述」 |
| 費用 | 収入印紙800円分(申述人1人につき)と、連絡用の郵便切手です。郵便料は裁判所ごとに異なります | 裁判所「相続の放棄の申述」 |
| 効果 | 放棄した者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなされます | 民法第939条 |
裁判所の案内は、相続の放棄の申述のページ(2026年10月28日確認)です。放棄は、その相続全体について初めから相続人とならなかったものとみなす効果のため、事故物件だけを放棄して預貯金を受け取る形にはなりません。
相続財産の状況を調べても、承認するか放棄するかを判断する資料が得られないときは、期間の伸長の申立てがあります(裁判所「相続の承認又は放棄の期間の伸長」)。放棄の手続きの全体は相続放棄すべき?借金がある相続の判断基準と3か月以内の手続き方法で、書類と流れを確かめられます。
国税庁の財産評価基本通達の本文と質疑応答事例(財産評価)には、事故物件や心理的瑕疵を理由に評価額を下げる定めは見当たりません(2026年10月28日確認)。個別の事情は、税務署か税理士に確かめます。
自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内です(民法第915条第1項)。家庭裁判所の請求で、この期間を伸長できます。
できません。放棄した者は、その相続に関しては初めから相続人とならなかったものとみなされます(民法第939条)。相続全体を放棄する形になります。
相続財産を処分すると、単純承認したものとみなされる場合があります(民法第921条第1号)。保存行為は含まれませんが、線引きは個別の事情で変わるため、手を付ける前に家庭裁判所や弁護士に確かめます。
基礎控除額の計算に使う相続人の数は、放棄がなかったものとした場合の人数です(相続税法第15条第2項)。放棄した人がいても、その人を除いた人数にはなりません。
国土交通省のガイドラインで、告知の範囲が整理されています。自然死は原則として告げなくてよく、特殊清掃などが行われた場合は告げる対象になります。事故物件を相続したら売れるかで説明しています。
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