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墓じまいの費用は、①墓石を撤去して更地に戻す工事、②閉眼供養(国民生活センターの記事では「抜魂式」)などの法要と、寺院墓地なら離檀料、③遺骨の移し先(永代供養墓・合葬墓など)の使用料、④改葬許可の手続きの4つに分かれます。払うのは墓地の使用者(名義人)が基本で、神戸市と尼崎市は墓石の撤去を市では行わず、使用者が石材業者などに頼むよう案内しています。補助金は、神戸市・大津市・四條畷市・尼崎市の公式ページでは「制度がない」と書かれていました。この記事では、金額が公的な資料で確かめられたもの(神戸市の合葬墓、行政書士の報酬統計、国民生活センターの記事にある例)を表にし、費用の分担、補助の確かめ方、永代供養の選び方を順に整理します。
墓じまいは、遺骨を別の墓地や納骨堂に移す「改葬」をしたうえで、元の墓を撤去して返す手続きです(神戸市の説明)。費用は、次の5つに分けて考えると見積もりを比べやすくなります。表の金額は、公的な資料や公式ページに書かれているものだけを載せました。
墓じまいにかかる費用と、公的な資料で確かめられる金額
| 費用 | 中身 | 公的な資料にある金額 |
|---|---|---|
| 墓石の撤去・更地にする工事 | 改葬のあと、墓石を撤去して更地にし、墓地を返す。残された墓石の撤去は、使用者の「現状回復義務」とされる(国民生活センターの記事)。神戸市・尼崎市は撤去を市では行わず、使用者が石材業者などに頼む | 確認した公式ページに金額の記載はありません。石材業者の見積もりで確かめます |
| 閉眼供養などの法要 | 改葬の手続きが終わったあと、「抜魂式」を行ったうえで墓石を撤去する(国民生活センターの記事) | 金額の記載はありません。寺院や僧侶に確かめます |
| 離檀料(寺院墓地の場合) | 寺院が、抜魂式などの法事のほかに離檀料を請求し、トラブルになることがある。ときには数百万円というケースもあると筆者は書いている | 決まった額はありません。根拠と額を寺院と話し合います |
| 改葬許可の手続き | 遺骨がある市区町村に、改葬許可申請書を出す。八王子市は申請の手数料が無料 | 手数料は自治体で違います。行政書士に頼んだ場合の報酬は、下の統計を参照 |
| 遺骨の移し先 | 永代供養墓・合葬墓・納骨堂など。神戸市の鵯越合葬墓は、合葬施設1体5万円、個別安置施設(10年)1体10万円 | 神戸市の使用料は下の表。国民生活センターの記事は、骨壺で一定期間管理する施設の例として骨壺1つ30〜50万円と書いている |
神戸市・八王子市・尼崎市の公式ページと国民生活センターの記事を2026年10月28日に確認しました。金額は変わることがあります。
神戸市の鵯越合葬墓の使用料(神戸市の公式ページ)
| 区分 | 使用料 |
|---|---|
| 合葬施設(焼骨を取り出して合葬施設に埋蔵) | 1体あたり50,000円 |
| 個別安置施設(骨壺のまま10年間保管したあと、合葬施設へ) | 1体あたり100,000円 |
| 個別安置施設の延長(10年延長し、計20年) | 1体あたり50,000円 |
| 記名板(希望者のみ) | 1体あたり30,000円 |
申込資格は、神戸市に6か月以上住民登録のある人、生前に神戸市民だった人の焼骨を持つ人、神戸市立墓園から改葬する人などです。個別安置施設の2026年度の申込みは終了しています。
改葬許可申請を行政書士に頼んだ場合の報酬(日本行政書士会連合会の令和7年度報酬額統計)
| 項目 | 回答数 | 平均 | 最小 | 最大 |
|---|---|---|---|---|
| 改葬等許可申請 | 23件 | 63,587円 | 7,000円 | 250,000円 |
調査は令和8年1月実施で、金額は消費税を含み、立替金を含みません。回答の内訳は、2.5万円未満が4件、2.5万円〜3.75万円未満が6件、3.75万円〜5万円未満が1件、5万円以上が12件です。
遺骨の数で、移し先の費用は大きく変わります。国民生活センターの記事の筆者は、骨壺が6つ取り出され、1つ30万円の施設に預けるとすると総額は180万円になると、試算の例を挙げています。
改葬許可を申請できるのは、原則として墓地の使用者(名義人)です(八王子市)。名義人以外が申請するには、名義人の承諾書が必要です(墓地、埋葬等に関する法律施行規則第2条第2項第2号)。墓石の撤去が使用者の義務とされていることは、先の表のとおりです(国民生活センターの記事)。
親族の間で費用をどう分けるかを定めた記載は、確認した公式ページにはありませんでした。八王子市は「手続きを始める前に、ご親族でよく話し合うことが大切です」と書いています。
状況別に、先に確かめること
| 状況 | 先に確かめること |
|---|---|
| お墓が遠方にある | 申請先は、遺骨が今納められている墓地のある市区町村です(八王子市・尼崎市)。神戸市は原則郵送での申請を案内し、八王子市も郵送で申請できます。撤去は現地の石材業者に頼むことになります |
| 承継する人がいない | 神戸市の合葬墓は、子や孫に承継する必要がないと説明されています。承継者がいない場合の整理は墓じまいと相続にまとめています |
| 親族で意見が分かれる | 名義人の承諾が要ります。国民生活センターの記事の筆者は、墓じまいの前になるべく多くの親族と相談し、メリット・デメリットを話し合うべきだと書き、親族が寺院の檀信徒として残る場合は、その人が寺院内で難しい立場になることにも触れています |
| 名義人が亡くなっている | 八王子市は、名義人が亡くなっているときは名義の変更が必要な場合があり、親族が墓地の管理者に連絡して相談してから手続きするよう案内しています |
| 相続放棄をした・する予定 | 費用を誰が負担するかの前に、名義人が誰かを確かめます。条文の読み方は墓じまいと相続にあります |
公式ページで確かめられた範囲では、補助の制度がないと書く自治体がありました。神戸市は「神戸市では助成金制度は設けていません」、大津市は「墓じまいに関する補助金や助成金の制度は設けておりません」、四條畷市は「現在、四條畷市では墓じまいについての補助金はありません」、尼崎市は「墓じまいに関する補助制度はありません」と書いています。
墓じまいの補助について、公式ページに書かれていること
| 自治体 | 公式ページの記載 | あわせて書かれていること |
|---|---|---|
| 神戸市 | 助成金制度は設けていない(2026年1月16日更新) | お墓の撤去は行わない。使用者が石材業者などへ依頼する。市立墓園は墓地返還の手続きがある |
| 大津市 | 補助金や助成金の制度は設けていない(2026年10月2日更新) | ― |
| 四條畷市 | 墓じまいの補助金はない | ― |
| 尼崎市 | 補助制度はない(2026年3月23日更新) | 新設や撤去の工事は市では実施しない。使用者の責任で施工業者へ依頼する |
2026年10月28日に各公式ページを確認しました。ほかの自治体に制度があるかは、墓地のある市区町村の墓地担当課に確かめます。
補助の有無は自治体で違うため、墓地のある市区町村と、住んでいる市区町村の両方の公式ページで探します。見つからないときは、墓地担当課(神戸市は健康局斎園管理課)に問い合わせます。
神戸市は合葬式墓地を「ほかの方の遺骨と一緒に納骨する一つの大きなお墓」と説明しています。期限がなく、埋蔵した後は永続的に安置され、施設は市が管理して維持費も必要なく、墓石の建立や子や孫への承継も要りません。個別安置施設は、骨壺のまま10年間保管したあと合葬施設に埋蔵されます。
国民生活センターの記事の筆者は、永代供養墓・合祀墓・合葬墓といった「新しい」お墓には様々な形状・デザインがあり、運用の仕方、預かった遺骨の管理方法や期限も一様ではないと書いています。パンフレットだけでなく、使用規則と料金表を注視するよう勧め、永代供養墓に納める場合は新たにお墓を建てるよりも費用がかかることもあると指摘しています。
移し先を決める前に確かめること(公式ページ・国民生活センターの記事より)
| 確かめること | 書かれていること |
|---|---|
| 預かる期間と、そのあとの扱い | 神戸市は、個別安置は10年(延長で計20年)のあと合葬施設へ埋蔵。国民生活センターの記事は、預かった遺骨の管理方法や期限が一様でないと書く |
| 遺骨の数と、1体あたりの料金 | 神戸市は1体ごとの料金。国民生活センターの記事は、骨壺が多いと総額が大きくなる例を挙げる |
| 記名や参拝の方法 | 神戸市は記名板が希望者のみ(1体3万円)。合葬施設への立ち入りはできず、献花台でお参りする |
| 申込資格 | 神戸市は住民登録の期間などの資格がある |
同じ記事の筆者は、移し先に100万、200万円をかけるより、お墓の近くに暮らす親族に以後の管理を託す「委託金」にする、または寺院境内のお墓なら住職に託す方法もあると提案しています。この場合は改葬の手続きも要りません。
国民生活センターの記事は、離檀料について、請求の経緯がさまざまだと書いています。檀信徒が長年連絡をしないままお墓を半ば放置していた例のほか、寺院が管理を続けていたお墓を突然墓じまいしたいと言われた感情的な行き違いが原因の例もあります。筆者は、今までお世話になったお礼として、ある程度の金額を支払う気持ちがあるなら支払うべきだとしつつ、支払えない額のときは、寺院との話し合いで離檀料の根拠と額を尋ねること、その額が寺院の慣習として適正かを檀家総代や同じ寺院の檀信徒の親族に確かめることを挙げています。
撤去工事については、寺院に出入りする石材店に任せると、寺院の意を汲んだ石材店から高い施工費を請求されることがあるかもしれない、と書いています。見積書は、撤去する範囲、遺骨の取り出し、廃棄物の処分、更地にして返す工事が含まれるかを項目で確かめます。
墓石や墓地の買入れ・借り入れの費用は、相続税の葬式費用に含まれません(国税庁 No.4129)。税の扱いは墓じまいと相続にまとめています。
改葬許可を申請できるのは原則として墓地の使用者(名義人)で、墓石の撤去は使用者の義務とされています。親族の間の分担を定めた記載は確認した公式ページにはなく、八王子市は手続きの前にご親族でよく話し合うよう案内しています。
神戸市・大津市・四條畷市・尼崎市の公式ページには、補助や助成の制度がないと書かれています。ほかの自治体は、墓地のある市区町村の墓地担当課に確かめます。
確認した公的な資料に、離檀料の額を定めた記載はありません。国民生活センターの記事の筆者は、支払えない額のときは根拠と額を寺院に尋ねるよう書いています。
国税庁 No.4129 は、墓石や墓地の買入れ・借り入れの費用を、遺産総額から差し引く葬式費用に含まれないものとしています。墓じまいの費用の扱いはこのページに書かれていないため、申告する場合は税理士か税務署に確かめます。
八王子市は無料と書いています。手数料は自治体で違うため、遺骨がある墓地の市区町村の公式ページで確かめます。
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