本記事はアフィリエイト広告(PR)を含みます。掲載しているサービスの情報は2026年10月28日時点で公式サイトから確認したものです。最新の内容は公式サイトをご確認ください。
自治体の終活支援は、大きく3つに分かれます。①緊急連絡先や遺言書の保管場所などを市に登録しておく「終活情報の登録」、②見守りや安否確認、③葬儀・納骨などの死後の手続を生前に契約しておくことを市が支援する「エンディングプラン・サポート」です。対象は自治体で違い、横須賀市のように「ひとり暮らしで頼れる身寄りがなく、月収や預貯金が一定以下」と限る事業もあれば、広く市民が登録できる事業もあります。この記事では、横須賀市・神戸市・名古屋市・静岡市・港区・奈良市の公式ページの記載を並べ、登録の中身、生前契約の仕組み、対象の条件、民間のサービスを使う前に確かめることを順に整理します。
公式ページに載っている事業を、6つの自治体で並べます。事業名が同じでも、対象と中身は自治体で違います。
自治体の終活支援事業(各自治体の公式ページの記載)
| 自治体 | 事業 | 内容 | 対象 |
|---|---|---|---|
| 横須賀市 | わたしの終活登録(平成30年5月開始) | 緊急連絡先、リビングウィル・エンディングノート・遺言書の保管場所、お墓の所在地などを登録し、本人が意思を伝えられなくなったときに医療機関などへ開示する | 本人ならどなたでも登録できる(市民) |
| 横須賀市 | エンディングプラン・サポート事業 | 低額で葬儀・納骨の生前契約を受ける協力葬儀社の情報提供、支援プランの保管、安否確認の訪問、入院・入所・死亡時の連絡 | 原則、ひとり暮らしで頼れる身寄りがなく、月収18万円以下・預貯金等250万円以下程度で、固定資産評価額500万円以下程度の不動産しか有しない高齢者等の市民 |
| 神戸市 | エンディングプラン・サポート事業 | 協力葬祭事業者との生前契約(死後事務委任契約)を市の相談員の立会いで結ぶ。預託金の保管状況を市が確認し、定期的な生活状況の確認と履行確認も行う | 神戸市民で概ね65歳以上、ひとり暮らし等で頼れる身寄りがない(疎遠も含む)、生活保護を受給していない |
| 名古屋市 | あんしんエンディングサポート事業 | 見守り・安否確認、葬儀・納骨、賃貸住宅の家財処分・明渡し、行政官庁への届出等を死後に代行(名古屋市社会福祉協議会が窓口) | 65歳以上で一人暮らし、直系卑属がいない、契約能力がある、市民税非課税で預貯金1,000万円以下 など |
| 静岡市 | 終活支援(終活情報の登録・伝達、エンディングプラン・サポート、遺贈寄附 ほか) | 緊急連絡先・かかりつけ医の登録、優良事業者との死後事務契約を見届けるサポート、エンディングノートの配布、各区の終活相談窓口 | 事業ごとに異なる(各ページに記載) |
| 港区 | あんしん未来・終活サポート事業 | エンディングプラン登録、あんしん生活サポート(見守り・生活支援から死後事務支援まで)、入院時サポート、終活相談窓口(弁護士による専門相談あり) | 高齢者等の区民。あんしん生活サポートは頼れる身寄りのいない人 |
| 奈良市 | 新たな終活支援事業(令和8年10月1日開始) | 「エンディングサポートなら」(預託金をもとに死後事務・見守り・入院入所時の手続き支援)、終活情報登録事業、IoT機器による見守り | 「エンディングサポートなら」は、経済的に余裕がなく身近に頼れる親族がいない高齢者 |
各自治体の公式ページを2026年10月28日に確認しました。要件・費用・受付は変わることがあるため、申し込む前に最新の公式ページを確かめてください。
厚生労働省も、身寄りのない高齢者等が抱える生活上の課題に対応するため、市町村が包括的な相談・調整窓口を整え、資力がないなど民間の支援を受けられない人に、日常生活支援、入院・入所等の手続支援、死後の事務支援をまとめて提供する取組を試行するモデル事業(補助率3/4)を設けています。自治体の事業が増えている背景の一つです。
横須賀市は、倒れたり亡くなったりしたときに、終活ノートの保管場所やお墓の所在地さえ分からなくなる事態が起きていることから、終活関連情報を生前に登録し、本人の意思の実現を支援する事業を平成30年5月から始めたと説明しています。登録は電話1本でできるほか、電子申請と郵送もできます。
横須賀市「わたしの終活登録」で登録できる内容と開示
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 登録できる内容(本人が自由に選べる) | 氏名・本籍・住所・生年月日/緊急連絡先/支援事業所や終活サークルなどの地域コミュニティー/かかりつけ医師・アレルギー・血液型/リビングウィルの保管場所・預け先/エンディングノートの保管場所・預け先/臓器提供意思/葬儀や遺品整理の生前契約先/遺言書の保管場所とその開示先の指定/お墓の所在地/本人の自由登録事項 |
| 生前の開示 | 認知症や意識障害などで登録内容を伝えられなくなったと確認できた場合に、医療機関、消防署、警察署、福祉事務所、本人が指定した者からの照会に答える(遺言書の保管先とお墓の所在地を除く) |
| 死後の開示 | 遺言書の保管先は本人が指定した者にだけ。お墓の所在地は納骨・墓参を希望する全ての第三者に(後見人が登録した場合は納骨の時だけ) |
奈良市は、病気や事故などで意思表示が困難になった場合に備えて、緊急連絡先、健康状態、希望する医療、終活情報を市に登録し、関係機関から依頼があったときに市が本人に代わって伝える「終活情報登録事業」を令和8年10月1日に開始しました。静岡市も、緊急連絡先やかかりつけ医などの本人情報を事前に登録し、医療機関、救急、警察、事前に指定された人からの問い合わせに市が答える事業を実施しています。
神戸市の流れは次のとおりです。市に相談予約をして対象を確かめ、市の相談員が生活状況とあわせて希望(リビングウィル)を聞き、協力葬祭事業者のリストから契約先を選びます。希望する葬儀・納骨について合意できれば、市の相談員の立会いで生前契約(死後事務委任契約)を結びます。必要な費用は葬祭事業者に預託し、市が定期的に預託金の保管状況を確認します。亡くなったときは契約に基づいて葬儀・納骨が行われ、市が履行確認をします。
名古屋市は、契約時に預託金として、葬儀納骨費用25万円と、家財処分費用(業者の見積額)を預けると書いています。葬儀・納骨費用は一括納付で、家財処分費用は状況に応じて分割もできます。契約者が亡くなったとき、預託金をもとに葬儀・納骨と家財処分が行われます。横須賀市は、葬儀・納骨について低額で生前契約を受ける協力葬儀社の情報を提供し、支援プランを保管します。
静岡市は、市が認証した「終活支援優良事業者」と高齢者が結ぶ死後事務の契約について、事業者による死後事務が終了するまでの一連の過程を市が見届けるサポートをしています。市区の事業は、契約の相手を市が選んだ事業者に絞り、預託金や履行を市が確認する点で、民間のサービスの契約とは仕組みが違います。
条件は自治体ごとに違います(上の表)。同じ「エンディングプラン・サポート」でも、横須賀市は月収や預貯金の上限、神戸市は年齢と生活保護の有無、名古屋市は市民税非課税と預貯金1,000万円以下という具合に、見る項目が違います。名古屋市の預貯金の上限は、令和6年2月1日に350万円から1,000万円へ緩和されたと書かれています。
対象かどうかの確かめ方
| 確かめること | 見る先 |
|---|---|
| 住んでいる市区に事業があるか | 市区のホームページで「終活」「エンディング」「身寄りのない」などで探す。福祉部門や社会福祉協議会、地域包括支援センターが窓口の例が多い |
| 条件に当てはまるか | 年齢、世帯、預貯金、市民税、生活保護の有無など。横須賀市は原則に当てはまらなくても、疾病や障害などの事情で対象になる場合があるとしている |
| 迷うとき | 消費者庁は、身元保証や死後事務のサービスを考えるとき、まず地域包括支援センターに相談するよう案内している |
宮崎市のように、税理士が終活の税務相談に応じる窓口を設けている例もあります。内容は宮崎市の相続税の相談窓口にまとめています。条件に当てはまらなかったときは、次の節の民間サービスや、専門家への相談で備えます。
民間の事業者が身元保証、日常生活の支援、死後事務をまとめて提供するサービスについて、国は令和6年6月に「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」を示しました。ガイドラインは、契約時に説明を受ける重要事項を、サービス内容や費用、支払方法、預託金の管理、解約、判断能力が低下した場合の対応などとしています。
契約の前に確かめる点(ガイドライン・消費者庁の記載による)
| 確かめる点 | 書かれていること |
|---|---|
| 費用の内訳 | 入会金や預託金などを区分して示し、サービスを使うたびに払う費用があれば明確に示すことが重要 |
| 預託金の管理 | 前払金(預託金)は運営資金等と明確に区分して管理し、定期的に管理状況を報告することが望ましい |
| 解約と返金 | 解除方法・解約事由・返金の扱いを、重要事項説明書で説明し、契約書に明記することが重要 |
| 保証人がいない場合 | 消費者庁のポイント集は、基本的に身元保証人がいなくても入院や介護施設等への入居は可能と説明している |
国民生活センターは、折込チラシを見て契約した80歳代の相談例を挙げています。身元保証、生活支援、葬送支援で代金は約190万円、「190万円以外にお金はいらない」と言われていたのに、利用するたびに代金を請求され、解約を求めると半分しか返せないと言われた、という内容です。センターは、契約の前にサービス内容、支払総額、解約条件をよく確認すること、自治体が高齢者を支援するサービスを実施している場合もあるため、まず地域のサービスを調べることを助言しています。困ったときは消費者ホットライン188に相談できます。
事業によって違います。横須賀市の「わたしの終活登録」は本人ならどなたでも登録できますが、エンディングプラン・サポート事業は、頼れる身寄りがなく月収や預貯金などが一定以下の人が原則の対象です。神戸市は概ね65歳以上、名古屋市は市民税非課税などの条件があります。
事業で違います。名古屋市は契約時に葬儀納骨費用25万円と、家財処分費用(業者の見積額)を預託すると書いています。神戸市は必要な費用を葬祭事業者に預託し、市が保管状況を確認します。申込前に、各自治体の公式ページで確かめます。
横須賀市の場合、登録の際に項目ごとに開示の同意を取ります。本人が伝えられなくなったと確認できたときに、医療機関、消防署、警察署、福祉事務所、本人が指定した者に開示し、遺言書の保管先は死後に本人が指定した者にだけ開示します。
消費者庁のポイント集は、基本的に身元保証人がいなくても入院や介護施設等への入居は可能と説明しています。ガイドラインは、身元保証人等がいないことのみを理由に入院・入所を拒むことは不適当とされている、と書いています。
社会福祉協議会、地域包括支援センター、弁護士・司法書士が死後事務の支援を提供している地域もあると、消費者庁のポイント集に書かれています。民間のサービスを使う場合は、上の確認点を契約の前に確かめます。
遺産にかかる相続税は、先に計算機で確かめられます
相続税を無料で計算する →