親や祖父母から住宅取得資金4,000万円の贈与を受け、非課税の特例を使った場合、贈与税は省エネ等住宅で1,035.5万円、それ以外の住宅で1,280万円です。特例を使うには、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までに、特例の適用を受ける旨を書いた贈与税の申告書を出す必要があります。
| 省エネ等住宅 | それ以外の住宅 | |
|---|---|---|
| もらった住宅取得資金 | 4,000万円 | 4,000万円 |
| 非課税の限度額(受贈者1人あたり) | 1,000万円 | 500万円 |
| 非課税を引いた残り | 3,000万円 | 3,500万円 |
| 基礎控除後の課税価格(特例税率を適用) | 2,890万円 | 3,390万円 |
| 贈与税額 | 1,035.5万円 | 1,280万円 |
非課税の特例を使っても、贈与税が0円になる場合に申告は省けません。申告書を期間内に出した場合に限り、特例を受けられます(国税庁 No.4508)。
※ 直系尊属からの住宅取得等資金の贈与だけを、1年間にもらった場合の計算です。非課税の特例を使った残りには、暦年課税の基礎控除110万円と特例税率を適用できます(国税庁パンフレット)。
4,000万円の住宅取得資金に非課税の特例を使うと、贈与税はいくらか
直系尊属(父母や祖父母など)から住宅の新築・取得・増改築等の対価に充てる金銭の贈与を受けた場合は、受贈者1人につき省エネ等住宅で1,000万円まで、それ以外の住宅で500万円まで、贈与税が非課税になります(国税庁 No.4508)。贈与者が何人いても、限度額は受贈者1人あたりの合計です。
非課税を引いた残りには、暦年課税の基礎控除110万円と特例税率を適用できます(国税庁パンフレット「住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」等のあらまし)。4,000万円の場合は、省エネ等住宅で1,035.5万円、それ以外の住宅で1,280万円です。
- 省エネ等住宅:4,000万円−1,000万円=3,000万円。さらに基礎控除110万円を引いた2,890万円に特例税率を掛けて1,035.5万円
- それ以外の住宅:4,000万円−500万円=3,500万円。さらに基礎控除110万円を引いた3,390万円に特例税率を掛けて1,280万円
住宅取得等資金の非課税を使える人の要件
- 贈与者が、自分の父母や祖父母など直系尊属であること。配偶者の父母は、養子縁組をしていない限り対象になりません(国税庁 No.4508)。
- 贈与を受けた年の1月1日に18歳以上で、その年の合計所得金額が2,000万円以下であること(床面積が40㎡以上50㎡未満の家屋は1,000万円以下)。
- 贈与を受けた年の翌年3月15日までに、もらった資金の全額を充てて住宅用の家屋を新築・取得・増改築等をし、居住していること(または同日後遅滞なく居住する見込みであること)。
- 家屋の登記簿上の床面積が40㎡以上240㎡以下で、床面積の2分の1以上が自分の居住用であること。
- 対象は金銭の贈与です。不動産そのものの贈与や、いまの住宅ローンの返済に充てる金銭は対象になりません。
- 省エネ等住宅に当たるのは、省エネルギー性能・耐震性能・バリアフリー性能のいずれかの基準に適合し、住宅性能証明書など一定の書類で証明された住宅です。基準は家屋の区分で違います。
この特例は令和6年1月1日から令和8年12月31日までの贈与が対象です(国税庁 No.4508)。要件を満たすかどうかは、税務署または税理士に確認してください。
非課税の特例を使った住宅取得等資金のうち、非課税になった金額は、贈与者が亡くなったときに相続税の課税価格に加算されません。贈与者が60歳未満でも、この資金の贈与には相続時精算課税を選べる特例もあります(国税庁 No.4503)。
4,000万円の贈与税を、関係や制度で比べる
| もらい方 | 贈与税 | 申告 |
|---|---|---|
| 親・祖父母から子・孫(18歳以上) | 1,530万円 | 必要 |
| 夫婦・兄弟・他人など | 1,739.5万円 | 必要 |
| 住宅取得資金の非課税を使う場合 | 1,035.5万円/1,280万円 | 特例を使うなら必要 |
| 相続時精算課税を選んだ場合 | 278万円 | 選択届出書が必要 |
住宅取得資金の行は「省エネ等住宅/それ以外の住宅」の順に、非課税の特例を使った場合の贈与税を示しています。
「住宅取得資金の非課税」の贈与額別 贈与税の早見表
| もらった額 | 贈与税(省エネ等住宅/それ以外) | 申告 |
|---|---|---|
| 100万円 | 0円/0円 | 特例を使うなら必要 |
| 110万円 | 0円/0円 | 特例を使うなら必要 |
| 120万円 | 0円/0円 | 特例を使うなら必要 |
| 150万円 | 0円/0円 | 特例を使うなら必要 |
| 200万円 | 0円/0円 | 特例を使うなら必要 |
| 250万円 | 0円/0円 | 特例を使うなら必要 |
| 300万円 | 0円/0円 | 特例を使うなら必要 |
| 400万円 | 0円/0円 | 特例を使うなら必要 |
| 500万円 | 0円/0円 | 特例を使うなら必要 |
| 600万円 | 0円/0円 | 特例を使うなら必要 |
| 700万円 | 0円/9万円 | 特例を使うなら必要 |
| 800万円 | 0円/19万円 | 特例を使うなら必要 |
| 1,000万円 | 0円/48.5万円 | 特例を使うなら必要 |
| 1,200万円 | 9万円/88万円 | 特例を使うなら必要 |
| 1,500万円 | 48.5万円/177万円 | 特例を使うなら必要 |
| 2,000万円 | 177万円/366万円 | 特例を使うなら必要 |
| 2,500万円 | 366万円/585.5万円 | 特例を使うなら必要 |
| 3,000万円 | 585.5万円/810.5万円 | 特例を使うなら必要 |
| 4,000万円 | 1,035.5万円/1,280万円 | 特例を使うなら必要 |
| 5,000万円 | 1,530万円/1,780万円 | 特例を使うなら必要 |
同じ年に複数の人から贈与を受けたときは、もらった財産を合計して計算します。合計額で贈与額別の一覧を引いてください。
4,000万円の贈与を受けたあと、いつまでに何をするか
非課税の特例を使うには、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までに、特例の適用を受ける旨を書いた贈与税の申告書へ、戸籍の謄本、新築や取得の契約書の写しなど一定の書類を添えて出す必要があります(国税庁 No.4508)。例えば2026年中に贈与を受けた場合は、2027年2月1日から3月15日です。
- 申告書の提出先は、納税地の所轄税務署です。
- 贈与税は、金銭で一度に納めるのが原則です。
- 贈与税額が10万円を超え、納期限までに金銭で納付することが困難なときは、申告書の提出期限までに申請して許可を受けると、延納できます(国税庁 No.4402)。
- 期限を過ぎると、無申告加算税や延滞税がかかることがあります。
よくある質問
住宅取得資金として4,000万円もらうと、贈与税はいくらですか?
非課税の特例を使うと、省エネ等住宅で1,035.5万円、それ以外の住宅で1,280万円です。非課税を引いた残りに、基礎控除110万円と特例税率を適用して計算します。
住宅取得等資金の非課税の限度額はいくらですか?
受贈者1人につき、省エネ等住宅で1,000万円、それ以外の住宅で500万円です。贈与者が複数でも、限度額は合計でその額です(国税庁 No.4508)。
全額が非課税になる額なら、申告しなくてもよいですか?
申告は必要です。贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までに、特例の適用を受ける旨を書いた贈与税の申告書と一定の書類を出した場合に限り、特例を受けられます(国税庁 No.4508)。
省エネ等住宅とは、どんな住宅ですか?
省エネルギー性能、耐震性能、バリアフリー性能のいずれかの基準に適合し、住宅性能証明書など一定の書類で証明された住宅です。基準は家屋の区分によって違います(国税庁 No.4508)。
この特例はいつまでの贈与が対象ですか?
令和6年1月1日から令和8年12月31日までの贈与が対象です(国税庁 No.4508)。要件を満たすかどうかは、税務署または税理士に確認してください。
計算の根拠と出典
- 非課税限度額:省エネ等住宅1,000万円、それ以外500万円(受贈者1人あたり。国税庁 No.4508)。
- 残りの計算:非課税を引いた残りに、暦年課税の基礎控除110万円と特例税率の速算表を適用します。
出典: 国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)/国税庁 No.4402 贈与税がかかる場合/国税庁 No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税/国税庁 No.4503 住宅取得等資金の贈与を受けた場合の相続時精算課税選択の特例
※ 概算です。実際の贈与税は、もらった財産の評価額、贈与者との関係、年齢、適用する制度や特例で変わります。申告が必要かどうかや、特例の要件を満たすかどうかは、税理士または所轄の税務署に確認してください。
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※ 本ページの試算は概算です。実際の贈与税は、財産の評価額・関係・適用する制度で変わります。申告が必要かどうかは税務署または税理士にご確認ください。
最終更新日:2026年10月26日