相続税の申告期限は「死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内」です
贈与税の申告 2026年10月28日 読了 約9分

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贈与税の申告を自分でする手順|暦年課税の必要書類・税額の計算・提出まで

暦年課税の贈与税の申告は、受贈者が自分で作って出せます。1年間(1月1日から12月31日)に受けた財産の価額の合計が基礎控除額110万円を超えるなら、翌年2月1日から3月15日までに、第一表を作って所轄税務署へ出します(国税庁 No.4402・No.4429)。手順は、①1年間の贈与額を合計する、②贈与者との続柄と年齢で一般税率か特例税率かを決める、③速算表で税額を出す、④第一表を作り、必要なら戸籍の謄本を添える、⑤出して納める、の順です。親や祖父母から現金をもらった人が、国税庁の記載例と同じ数字で追えるようにします。

1. まず、贈与税の申告が必要になるのは、どんな場合ですか

暦年課税では、1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額から基礎控除額110万円を引いた残りに、贈与税がかかります。合計額が110万円以下なら贈与税はかからず、申告は要りません(国税庁 No.4402)。1年間に2人以上から受けた場合や、同じ人から2回以上受けた場合は、合計して比べます。

毎年贈与契約を結び、各年の合計が110万円以下であれば、申告は要りません。ただし、毎年100万円ずつ10年間にわたって贈与を受けることが約束されている場合は、約束をした年に、10年分の給付を受ける権利の贈与を受けたものとして贈与税がかかります(国税庁 No.4402 Q&A)。

贈与額ごとの贈与税の目安は贈与額別の贈与税の早見一覧に、生前贈与を続けたときの相続税への影響は生前贈与と相続の比較計算機にあります。

2. 自分の場合は、一般税率と特例税率のどちらですか

贈与者との続柄と、受贈者の年齢で決まります。自分に近い行から見てください。

状況ごとの、適用する税率と手続

あなたの状況適用する税率手続
親・祖父母から、18歳以上の子・孫へ特例税率(特例贈与財産)基礎控除後の課税価格が300万円を超えるときは、戸籍の謄本などを申告書に添付
配偶者・兄弟・夫の父母・他人から一般税率(一般贈与財産)戸籍の謄本は不要
親から、18歳未満の子へ一般税率戸籍の謄本は不要
親と配偶者の両方から受けた両方の税率で、財産の割合に応じて按分合計の課税価格が300万円を超えるときは戸籍の謄本を添付
土地や建物をもらった贈与者との続柄で決まる贈与時の時価で評価し、路線価方式か倍率方式で価額を出す
過去の年に、同じ贈与者の分で戸籍の謄本を出したことがある特例税率第一表の「過去の贈与税の申告状況」欄に、提出した年分と税務署名を書く

国税庁 No.4408、令和7年分「贈与税の申告のしかた」35ページ・40ページ。

3. 申告書は、どの順に作りますか

  1. 1年間の贈与額を合計します。現金は額面です。土地は路線価方式(路線価に補正率と面積を掛ける)か倍率方式(固定資産税評価額に倍率を掛ける)で評価します。
  2. 基礎控除110万円を引き、課税価格を出します。
  3. 速算表で税額を出します。特例贈与財産のみ、または一般贈与財産のみの場合は、国税庁の「贈与税(暦年課税)の税額の計算明細」で計算できます。税務署への提出は不要です。
  4. 第一表(兼贈与税の額の計算明細書)を作ります。国税庁の確定申告書等作成コーナーなら、画面の案内に沿って金額を入力して作れます。
  5. 特例税率で300万円を超える場合は、戸籍の謄本などを添えます。受贈者の氏名・生年月日と、贈与者の直系卑属であることが分かるものです。
  6. マイナンバーを書き、本人確認書類を添えて出します。書面では、マイナンバーカードの写し(表裏)などが要ります。e-Taxなら別途の送付は要りません。

国税庁の事例1は、祖父から現金500万円をもらい、特例税率で申告する例です。500万円から基礎控除110万円を引いた390万円に15%を掛け、控除額10万円を引くと、贈与税額は485,000円です。

4. 税額は、いくらになりますか。国税庁の計算例

国税庁 No.4408の例は、贈与財産が500万円の場合です。

贈与500万円の場合の贈与税額(国税庁の例)

場合計算贈与税額
一般贈与財産のみ(一般税率)(500万円−110万円)×20%−25万円53万円
特例贈与財産のみ(特例税率)(500万円−110万円)×15%−10万円48.5万円
一般100万円と特例400万円の両方一般の分10.6万円+特例の分38.8万円49.4万円

国税庁 No.4408。両方の場合は、すべてを一般税率で計算した税額と、すべてを特例税率で計算した税額を、それぞれ財産の割合で按分して足します。

速算表は、基礎控除後の課税価格を当てはめて使います。特例税率は200万円以下で10%、400万円以下で15%(控除額10万円)、600万円以下で20%(30万円)、1,000万円以下で30%(90万円)です。一般税率は200万円以下で10%、300万円以下で15%(10万円)、400万円以下で20%(25万円)、600万円以下で30%(65万円)です(国税庁 No.4408)。

5. 提出と納付で、手が止まりやすいのはどこですか

パソコンやスマホで出す手順は贈与税の申告をe-Taxとスマホでする手順にまとめました。

よくある質問

親から年100万円をもらうだけなら、申告は要りませんか?

各年の合計が110万円以下で、贈与のたびに契約している場合は、贈与税がかからず申告は要りません。毎年100万円ずつ10年間もらうことを約束していると、約束をした年に10年分の権利の贈与を受けたものとして贈与税がかかります。

特例税率を使うのに、戸籍の謄本はいつ要りますか?

特例贈与財産のみで、基礎控除後の課税価格が300万円を超えるときなどです。過去の年に同じ贈与者の分で提出済みなら、第一表の欄に提出した年分と税務署名を書けば、重ねて出す必要はありません。

申告書は、手書きでも出せますか?

出せます。国税庁の様式を使う方法と、確定申告書等作成コーナーで作る方法があり、書面で作って持参または送付して出すことも、e-Taxで送信することもできます。

振替納税は使えますか?

使えません。国税庁の手引きは、贈与税には振替納税の制度がないと案内しています。

申告期限に遅れたら?

原則として加算税と延滞税がかかります。期限後申告でも、調査の通知前に自主的に出した場合は、無申告加算税が納付すべき税額の5%です(国税通則法第66条第8項)。

参考・出典

贈与額ごとの贈与税の目安は、早見一覧で確かめられます

贈与額別の贈与税を見る →
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